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第261話

菊池さんがおススメしてくれたチーズは、拳ぐらいの大きさで結構値が張るものばかりだった。 いちいち驚いている俺の横で、菊池さんはどんどん買い物かごに入れていくから固まってしまった。 「今日は何にするですか?」 「お、俺、そんなに料理得意ってわけでもなく。自分だけなら簡単に作って食べるんですけど、いつもいつも料理本見ながら睨めっこでして」 「つまり、まだ決めてないんですねー」 「……はい」 どうしよう。 立花さん、何作っても残さず食べてくれるけど、お肉ってリクエストだけじゃ悩むなー。 「じゃあ、ステーキにしましょう。焼くだけで榛葉さんの手間も省けますよ」 「えええ?」 「どうせ、鍋とフライパンぐらいしかないんですよね? オーブンとかないから凝ったのできないし男なら焼く! 食べる! 以上―」

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