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第323話

おせちを食べて、お雑煮を食べ、程良くお腹一杯になったころ、不意打ちをくらった。 それは俺が蜜柑タワーを増設していた時だった。 増設したタワーの一番上に最後の蜜柑を乗せようと慎重に慎重に手を動かしていた時だ。 「――榛葉」 耳に熱い吐息と共に低くてセクシーな声が直で聞こえたと思ったら、にゅっと舌が入ってきた。 「なっ やぁっ」 ポンポポポンと蜜柑をテーブルに落とし、髪を掻きあげられ耳を刺激されていると、そのまま口に指が入ってきた。 「んっ」 指が舌の付け根を刺激するので、唾液が溢れてくる。 も、もしや此処ですか? 今日は優征は此処で、あんなことを。 神聖な炬燵でソレは駄目だと抗議しようとしたら、優征は俺がちびちび飲んでいたカシスピーチを自分の口に含み、俺が抵抗を考えるよりも早く 口移しでソレを飲ませてきた。 「んっ だっ」 俺がお酒弱いの知っている癖に。 わざと飲まされてしまった。

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