「……ｯ……んｯ……」 あの日以来、相原で抜くことがオレの日課になった。 今日もひとりベットの上で自身を扱きながら静かに悶える。 戸惑い、恥ずかしそうにする顔を思い浮かべると手の中のそれが質量を増し、自分でもおかしいんじゃないかって思うほどに、そんなことでも十分に快感を得られた。 「…………はぁｯ…………」 短く息を吐き出し扱くスピードを上げ、目を瞑ったまま天を仰ぐ。 ヤバっ……気持ちよすぎる…… 興奮する気持ちと比例するかのようにオレの脳内を支配するアイツの顔。 いつしか、その顔が快感で色づく妄想までする始末で……いよいよ重症なんじゃないかと思い始めている。 『────たちばな』 そしてそのまま妄想の中で名前を呼ばれたオレは、 「…………ｯ……なぎ……さ……イｯ……く……」 ……呆気なく手の中に射精した。 最近はいつもこうだ。 こうしてアイツの声によってイかされる。 完全にオレヤバい人だよな…… こんな事態は前代未聞だ。 ましてや相手が男なんて、男で興奮するなんて。 終わったあと、今日も自己嫌悪に陥り、それでもまた思ってしまう──── アイツに触れたい····· ……と。 吐き出した欲をそのままにごろんと横になり、その先を考えるとまた手の中で自身がびくつく。 「痛ってー·····ッ」 アイツを思い浮かべるだけで何度でも痛いほどに固く勃ち上がり、その度にオレは夢中でそれに没頭し、欲を吐き出した。 精液まみれのベトベトした手をそのままに、そっと目を瞑り、今日も思う····· キスしたら、アイツ……どんな反応するんだろう····· きっと、真っ赤になってすごい剣幕で怒り出すんだろうな。 はぁ·····可愛いなよな……マジで……