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第100話※
仄かに寝室を照らす間接照明のもと、ふたりの吐息が空気中に溶けていく。航平の熱く滾った屹立に手を沿え、舌を這わせて滴る透明な雫を丹念に舐めとると、航平はすぐに大きく体を震わせて笹木の口内に白濁を迸らせた。
「ごめっ……、我慢できんかった……」
焦って笹木の口元を手のひらで拭う航平に笑いかけて、こくりと唾液と一緒に吐き出されたものを嚥下すると、航平に唇を重ねようとして思い留まる。
「……くち、濯 がないと気持ちわるいね」
顔を引いた笹木を追いかけて航平はその唇に噛みつく。くちゅくちゅと舌を絡めながら、肩にかかっていたパジャマの上着を剥ぎ取られた。そのまま大きな体でのし掛られてシーツの上に倒されると、手荒にズボンも下着も脱がされてしまった。
「うあっ!」
興奮しているのか力任せに硬くなった花茎を掴まれた。痛みと同時に急激に上下にすられた強い快感が背筋を突き抜ける。航平の手が動くたびに自分の鈴口から湧き出た蜜が花茎を濡らして淫靡な音が小さく室内に響きだした。
「ああっ! はっ、航平、くん……、もう少し、ゆっくり……」
航平は自分の屹立を笹木の花茎にすり寄せると大きな手でふたつを包んだ。ゆるゆると握った手を動かして熱い吐息を笹木の耳元に吹きかける。もう片方の手のひらが湿った肌を撫でる度に、砂に落ちた夜露のような心地よさが笹木の皮膚の奥へと浸透した。航平の舌が尖った顎先から、つぅ、と喉仏の上を伝う。そのまま胸へと届く間に何度かきつく肌を吸われた。
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