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第104話※
「……航平くん、もう僕は君のものだ。君の前から消えようなんて二度と思わないよ。だから君のほうこそ僕を残していかないで」
笹木の決意を聞いた航平が激しいキスを落としてきた。同時にギシギシとベッドを軋ませて熱情を叩きつけてくる。
「智秋さんっ、智秋さんっ!」
「ああっ! うっ! ……んっ、ふぁぁっ」
航平の屹立が一回り大きくなった気がする。それは図らずも後蕾の奥にある快感の源を擦りあげて、笹木は高く嬌声を響かせた。
「……っ、智秋さんの声、すげえくる。もうダメじゃ、出そう……」
航平は歯を食いしばるとさらに激しく笹木の奥を蹂躙した。体を揺らされ高みへと駆け昇る中で、笹木は何かを航平に願ったようだ。猛烈な律動に合わせて、先端から透明な蜜を下腹へと散らす笹木の花茎を航平は握りこむと、腰の動きと同時に握った手を強く上下した。
「はあっ! うぁっ! ……あっ、んんっ! ぁ、ぁ」
「イクよっ! とも、あきさんっ」
滲んだ瞳の向こうには愛する人の真剣な顔。覗き込まれたその顎先から、熱い汗が笹木の頬に滴り落ちる。
「……航平っ、ナカ、に……!」
思わず伸ばした右手を航平は握ってくれた。そのまま指を絡ませて、同じように舌も絡めあった。大きく開けた口の中に互いの喘ぎを響かせて、智秋さん、とひとつ名前を叫ぶと航平は笹木の奥深くに熱い白濁を迸らせた。
「あああっ!! 航平っ!」
残った精液を搾り出す航平の熱塊の脈動に笹木の花茎も勢いよく弾ける。久しぶりの長い射精に体が細かく痙攣した。とろりと熱い白濁が花茎の下の茂みを濡らして、やがて全身を包んだ気怠さに身を委ねた。
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