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三年越しの想い

そして、着いた場所は、あの時僕が初めて入ったホテルだった。少し落ち着いてきた僕に「落ち着いた?」と優しい声で聞いてくれた。「はい、…大丈夫です。すみません」と、まだ少し涙交じりでいうと、「良かった。…行こうか」僕はうなづいた 。  カーペットが敷かれた廊下を横並びて歩いている時、扉を開けている男性とその後ろで静かに泣いている少女がいた。彼女が泣いている理由は二つ考えられる。一つは、僕と同じように感動の再会をした。二つ目は、あの男に抱かれることが泣くほど嫌。「彼女はどっちなんだろう」と、数秒もしないすれ違いのうちに考えた。  橘さんは扉を開けると、先に僕を入れてくれた。「あ、ありがとうございます」 部屋に入ると、そこは二人には丁度いい部屋だった。あの時と同じ部屋ではないが、似ている構造をしている。僕が部屋を見回していると、橘さんが大きな胸で後ろから包み込んできた。 「藍君。ずっと一人にさせてごめん。もう大丈夫だから」と、耳元で優しく囁いた。 「いえ、大丈夫です」と言おうとしたが、正直なところこの三年間全くもって大丈夫でなかったため、「本当ですよ。…三年間ずっと待ってたんですから」また涙交じりで言うと、橘さんは僕を包み込んでいた腕を解き、僕の唇にキスをした。その後には、徐々に暖かい下が入ってきて、僕の舌と橘さんの舌は熱く濃厚に絡まりあった。 「んんっ、ふぁっん、んんっ」二人の息とリップ音だけが部屋に広がる。 「ふぁ…。…ベッド、行こうか」 「はい…」  僕は少し筋肉が付いている腕で優しく姫抱きをされた。その時に、「軽い…。しっかり食べてる?」と、心配をされた。「食べてますよ」正直なところ、毎日三食食べているわけではない。お金はあっても、食欲が無いのがたいていである。  二人には丁度良すぎる、大きなダブルベッドに僕は下された。 「藍君…。んっ、んっん…」僕としっかりと目を合わせ、柔らかい唇が重なり、舌が滑らかに入ってくる。「んっん。んぁ…、ふぁっ」  濃厚なキスが終わると、ゆっくりと押し倒され、橘さんは僕が着ていたパーカーのファスナーを下ろし、中に着ていたシャツをまくり上げ、乳首をつまんだ。 「ぁんっ、んぁっ…あっ」 「乳首だけでこんなに感じるんだね。…可愛い」  三年の月日が流れる間に、様々な人種と肌を重ね、身体中を強調されてしまった。初めの頃は、乳首が服で擦れるたびに感じてしまい、大変だった。 「藍君、エロくて可愛いよ」そう言い、暖かい舌で僕の乳首を舐めた。その舌使いは上手く、舌の上で転がされる乳首は、呼吸が出来なくなるほど感じてしまう。「あっあっ。ぁあっ」  徐々に僕のモノはジーンズに山ができるほど大きくなった。それが橘さんの足に当たり、「ぁんっ」 「…ごめんね、苦しかったね。今すぐに気持ち良くしてあげるから」そう言い、自分の着ていた服を次々と脱ぎ、シックスパックの腹が目に入る。僕のジーンズのジッパーを下ろし、黄緑色の星柄パンツを脱がされ、僕のモノを優しく少し上下させ、その大きな口で咥えた。口の中は暖かく、舌使いも上手くて自分のモノが大きくなっていくのが分かる。「あぁぁ!、あぁん、待って、苦し…い」ベッドのシーツを力強く掴んだ。 「ふぁぁっ!、あぁぁ…、はぁ、はぁ」腰を浮かせてまでイッたのは、いつ振りだろう。 「…碧君、入れてもいい?」と、僕の精液を飲み込み、僕の尻をゆっくりと触りながら言った。その顔は、言葉では聞いているが「早く入れさせて」と言わんばかりの目をしていた。  そして、僕は両腕を橘さんの首に手を回そうとしたが、思っていた以上に橘さんとの距離は遠く、橘さんには届かなかった。 「碧君…、そんな顔をしないでくれ、理性が失われてしまう…」伸ばした僕の右手を自分の頬に当て、そう言った。 「失っていい…、むしろ…めちゃめちゃにして」こんなことを思ったのは、初めてだ。  橘さんは自分の指を唾液で濡らし、ゆっくりと少しずつ入れていく。「ぁぁああっ。あぁ…、はぁはぁ…」橘さんのは大きく、僕の中に入ってからさらに大きくなった。橘さんの額や頬には汗が滴っており、顔の表情からはその必死さが伝わってきた。二人の荒い息が部屋に広がる。 「…動くよ、苦しくなったら、すぐに言ってね」その言葉に、うなづくと、橘さんは優しくゆっくりと腰を動かし始めた。  少し時間が経つと動きは早くなり、二人の息はどんどん荒くなる。僕は奥を何度もなんども突かれ、その分中に出される。以前の客とは違って、橘さんはきちんと「中に…出してもいい?」と腰を激しく動かしながら聞いてくれた。僕は何度もうなづき、「出してっ!、僕の中にっ」

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