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第22話
「……ああ、貴様のその怯えきった顔―――あの忌々しい燗喩にも見せてやりたいものだ……あの男いくら優秀な赤守子であり、屍王様のご寵愛を受けているからといって調子に乗りおって―――おっと、父上である屍王様から見捨てられた貴様にとっては、酷な話でおったな……ほれ、ここを触ってみよ―――淫乱なΩの貴様のせいで私のも反応してしまったぞ……貴様のせいだ――母親の前で責任を取るが良い」
「―――せ、責任……で……ございますか?」
「ふむ……良いことを思い付いたぞ―――貴様、此処で自慰をせよ。そして、この淫乱な尹医師―――いや、貴様の母親の顔にその白濁をかけるのだ……なんとも面白き事だ。案ずるな、尹医師は疲れきっておるし暫く起きる事はないだろう―――やらねば、貴様が屍王様と尹医師の実の息子だと――王宮中に吹聴するぞ、それでも良いのか?」
そう言って冷酷な顔つきで僕を見下ろす世純は―――まるで、鬼のようだ。
「―――貴様が自慰をしている間、恋慕している燗喩の忌々しい顔を思い浮かべよ――そうすればすぐに達する筈だ―――貴様、燗喩と恋仲になりたいのであろう?」
「な、何故……何故、そんな事を仰るのですか!?」
「そんな事は―――あの御前会議の後の様子を見れば、すぐに分かった事だ。燗喩に今のような光景を見られるのと、眠りについている母親に露見するのと――どちらが良いのだ?とにかく、早く自慰をせよ――これは黒守子である私から淫乱なΩである貴様に対する命令だ―――」
鬼のように冷酷で無慈悲な世純の言葉を聞いて、僕は悔しさから唇を噛みしめつつも――渋々、上衣と下衣を褌以外は全て脱いでいき生まれた時のような、ほぼ真っ裸に近い姿になるのだった。
Ωの特性のせいか、αやβよりも敏感な僕の素肌は空気に触れただけで鳥肌がたち、胸元にある桃色の敏感な突起でさえ――ぷっくりと膨らんでいる。
好奇と興奮に支配されている世純の視線が、ぷっくりと膨らんだ僕の胸元にある二つの桃色の突起へと集中力突的に突き刺さってくる。
「んんっ…………あっ……い、いいっ……あんっ……」
「――よいぞ、そのまま続けよ―――」
僕は下卑た笑みを浮かべてくる世純を直視しないように固く目を閉じ、胸元でぷっくりと膨らんでいる桃色の突起を己の指の腹で撫でたり、擦ったり―――摘まんだりして無意識の内に頬を真っ赤に染めながら必死で愛撫するのだった。
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