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第28話

◇ ◇ ◇ ◇ 「それでは―――これにて御前会議を行う」 「畏まりました、偉大なる屍王様……」 玉座に座る屍王様の両脇に、ずらりと守子達が正座して頭を下げながら皆が皆―――気高き王への敬意の言葉を口にする。 そこまでは―――普段通りの御前会議の初まりだった。しかし、その次に続いた屍王様が口にした言葉で周りの守子達はどよめきを隠せなくなる。 「王花が命を危機に曝され、精神を病み話す事すら叶わなくなったのは知っておるな?それ故、余は―――王花から王位継承権を取り消し―――此処にいる黒子に王位継承権を与える事にした……皆の者、異論はないな?」 「お、お待ちくださいませ……気高き屍王様……何ゆえ、命は助かった王花様から王位継承権を取り消してしまわれるのですか……彼は、未だに必死で生きております―――それなのに……っ……」 思わず―――言葉を叫んでしまっていた。 その後―――しん、と部屋中をどす黒い嫌な空気と静寂が包み込む。無論、悪意を露にしている周りの守子達の視線も―――針のむしろ状態となってしまった僕へと突き刺さる。 「……黙らぬか、余の息子―――王花の精神が病んだ時点で、王花に存在価値はなくなったのだ。王位継承権を継げるのは……ここにいる黒子しかおらぬ」 ―――僕も、貴方の息子なのに……。 ―――目さえ合わせてくれぬのですか……。 「とにかく、これは王命だ―――さて、その他の議題に話を移すぞ。では、まずは……余の息子である王花が何ゆえ襲われ、精神を病んだのか―――誰か知っておる者はおるか?」 僕の気持ちなどお構い無しに―――父である屍王様は議題へと話を移すのだった。

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