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第48話

◆ ◆ ◆ ◆ 「―――皆、面をあげよ!!」 「畏まりました、偉大なる屍王様……」 黒子が謎の死を遂げた後――予定にはなかった筈の緊急御前会議が開かれた。 世純は憂鬱な面持ちで玉座に座る屍王の前で頭を下げていたが、屍王の一言により皆が面をあげたため――心の中でため息をつきつつも仕方なく頭をあげる。 「―――皆の者、余が何ゆえにこの御前会議を開いたか分かっておるな?そこの者、申してみよ!!」 「ひっ……ま、誠に申し訳ございません。私には――分かりかねます」 ―――屍王は明らかに苛立っている。 ―――声の調子でそれが分かる。 「―――そうか、そやつを牢へ連れてゆけ……余の問いかけに答えられぬ者などいらぬ。それでは……世純、お主は余が何ゆえにこの御前会議を開いたか……理解しておるか?」 「そ、それは……それは……屍王様御自身が黒子様が唐突に息絶えてしまった理由を――お聞きになりたいから……でございます」 どうやら――正解とみなしたらしく、屍王は無言で頷いた。しかし、その次の質問に――世純は思わず身構えてしまい言葉を詰まらせてしまう。 「では、その黒子を手にかけた人物は誰だと思う?世純―ーお主の意見を申してみよ」 「そ、それは……」 「どうした?賢いお主ですら答えられぬのか――では、世純の部下である眠赦よ……お主は誰だと思う?」 すぐに答えられない世純に痺れを切らしたのか、明らかに苛立ちを露にする屍王は――あろう事か部下である眠赦へと問いかけてくるのだった。

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