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第46話 パフューム 4-1

 あらわになった彼の上半身は均整がとれていて、いつ見ても綺麗だ。うっすらと割れた腹筋を指先でなぞり、俺は臍から胸元に向けてゆっくりと舌を這わせた。 「……っ」  微かに熱い息を吐く広海先輩を上目で見ながら、胸元にある柔らかな突起を何度も執拗に舌先でなぶる。すると次第にピンと立ち上がり、その存在をはっきりと主張する。赤く充血し、唾液で濡れたそれを見ているだけでたまらなく興奮してくる。むしゃぶりつくように吸いつき、舌で転がし押しつぶすとそれはますます硬度が増した。 「ん、ぁ……」 「広海先輩、可愛い」  口元を手の甲で塞ぎ、堪える姿がたまらなく愛おしい。  もっと乱れさせたくて、あいた片方の突起は指先でつまんで強く刺激を与える。時折、舌で舐めてやると小さな吐息が広海先輩の唇から漏れる。徐々に上がる体温と相まって、薄らと開かれた唇が赤く色づいていく。それに誘われるように手を避けて口づければ、求めるように舌を差し出され、柔らかくて熱いそれを絡めとると、両腕を首に回し強く抱きしめられた。 「ふ、ぅん……」  舌を擦り合わせて、内頬や上顎、歯列の形を確かめるように舌先で撫でまさぐる。すると広海先輩の鼻先から甘い声が抜ける。そして喉奥に溜まった二人分の唾液を飲み下し、上下に動く彼の喉元がひどくいやらしく見えて、俺の心臓は忙しなく脈打った。

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