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第3話

皆さんこんにちは、友樹(ともき)です。 食堂でのお騒がせ告白から3カ月、只今アレクさんと新婚ほやほやラブラブの真っ最中です。 前のページで完結だと思ってたって?思いましたよね、僕もです。なんだよ、惚気(のろけ)る為の続きかよって言わないで。僕、今、真剣に悩んでる事があるんですから。聞いてもらえます? あのですね、悩みというのはその、なんというか、その…… 僕、エッチがしたいです。 いや、してるんですよ?アレクさんは凄く上手で、僕はとっても気持ちよくなってヘロヘロになっちゃう。もうすっかりアレクさんの手と舌の虜。アレクさんも、僕が股間の息子さんを両手でゴシゴシして舌でペロペロしたらシャワーみたいに噴き出してくれるから、気持ちいいんだと思う。 でも、僕 Ωだもん。エッチしたらお尻の奥の方がムズムズしちゃう。 もしアレクさんが人間だったなら、彼の腰には成人男性サイズの息子さんが付いててちゃんと最後までエッチ出来ると思う。でも実際の体は僕と全く違って大きいし、更に息子さんは馬の形と馬の大きさをしてるんだ。これぞ正しく馬並みだよね、馬だもん。それをお尻に入れたりしたら、僕のお腹は……ひえっ、無理だー!!! でもしたい……最後までしたい。Ωなんだもん、入れて欲しいよ。 うわーん。最後までアレクさんとエッチしたいよー。 ……ということで今悶々と悩み中なのですよ。ねえ皆さん、どうしたらいいの? 「はぁあ……」 夜空に浮かぶ月を見て大きな溜め息を吐いた。 「トモくん溜め息なんか吐いてどうしたの?体調悪い?」 「アレクさん!う、ううん、月が綺麗だなって」 悶々としてますなんて言えなくてそう誤魔化したけど、こっちのお月さま、ホントに綺麗。 この世界のお月さまは二つある。元の世界と同じような白くて黄色味がかった月と、少し暗くて赤い月。この二つは追いかけっこをしていて、重なれば皆既日蝕みたいになるらしい。あと一週間もしないで見られるみたいだよ。 「ホントに?何か変わったことはない?」 「ないですよ、大丈夫、心配いらないよ」 「何かあったらすぐ言うんだよ」 「うん」 アレクさんは近頃ちょっと心配性。それというのもこの前不思議な事があったからなんだ。 ケンタウロスのアレクさんは(わら)と干し草にシーツを被せて大きなベッドを作り、それを寝床にしている。その(わら)の予備が外の納戸(なんど)にストックされてるんだけど、それが部屋にばら撒かれていた。散らかってる床を見て最初は泥棒かと焦ったけど、お金や貴重品なんかは手つかずで他も全く荒らされていない。アレクさんはというと干し草を手に取り考え込んでいる。応援も呼ばないし現場検証もしない、もしかして知り合いの犯行なの? ……なんて思ってても聞けないので黙ってたら、それからアレクさんの心配性が始まった。え、何か危険な事でもあるの?僕の事を凄く気にしてる。 こっちは悶々(もんもん)としててあまり近寄って欲しくないのに、体調どう?とか変わった事は?とか頻繁に聞いてソワソワ、ソワソワ。うん、心配というよりソワソワって感じかも。 トモくん、トモくんって呼んで熱を測ってみたり体をペタペタ触ったり。だから、したくなっちゃうから!()っちゃうからあんまり近づかないでってば!! ひーん。思わず泣き声が漏れた。 「今!トモくんヒヒーンって()いたよね!」 「()いてません!」 「()いたよ、啼いた!」 どんな耳だ! 「()いてないってば!」 イライラしてるし、もやもやする。 「……もうやだ、下半身はずっと熱くて重いし、床散らかされてるのに犯人分かんないし、アレクさんペタペタ触ってくるし!触んないでよ、したくても出来ないのは苦しいんだよ、ひひーん、もうやだー!!!」 ……あ。 ()きました。 あっれー?なんで?? アレクさんもビックリしている、 「……やった……やった、やった!」 と思ったらめっちゃ喜んでる? 「生まれるよトモくん、子供が生まれる!!僕たちの子供だ、ケンタウロスの赤ちゃんが生まれる!!」 「はいい?」 何で()いたら子供が生まれるの!? いやいや僕たち最後までしてないし!! ギューっと抱きしめられたと思ったら慌ててパッと離されて、お腹を撫でられる。 「ダメだ、体に障る。お腹も温めて。椅子に座って、コレも巻いて」 ストールを巻かれる。 え、もういるの? 異世界の常識、ビックリだ……

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