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第9話
オレはそのまま風呂に入り戻って、クロにもコンビニで買ったボクサーパンツを渡した。
「ずっと同じパンツは、流石に嫌だろ?」
オレの使い古しのスエットと半袖を渡して着替えも用意すると、パンツ一枚で過ごしてたクロがスグに服を着込む。
別にタンス勝手に漁っても良かったのにコイツは裸で1日過ごしていたらしい。
「...助かる」
そう言いながら、ピチピチの服に笑いが零れる。
「クロデカすぎ...お前ガタイいいよな、スポーツとかしてんの?」
その問いには首を縦に振るだけで答えてきてそこから口は開かなかった。
無言の時間も居た堪れないし、オレは頭を掻きながら...ソファーに座ったままのクロに声を掛ける。
「ソファー開けてくんない?オレそろそろ寝ようかと思うんだが...」
そう言って、タオルで頭をガシガシ拭いてたら、クロがソファーをポンポンと叩いた。
「俺がここで寝る」
とんでもない思い付きだな。
てかさ、めっちゃ容量あってないから!
「クロは、身体がでかいんだからダメだよ。」
そう説明したら、渋々ベットに這って行った。
「なら、りおも一緒に寝る」
何だよ、ガキか?
と思ったらあっと言う間に押し倒されてベットに二人で、横になった。
ドキドキ心音うるせーよ。
コイツは居候でいなくなる人間だ。
それにオレを押し倒したのもそういう目的ではないのは理解してる。
全てご都合主義のように上手くなんて行くはずないんだ。
ましてや上手く行ってたと思ったら前の様に簡単に壊れることだってあるんだし。
そして今のオレはそれが一番怖い。
最近オレ、セックス不足でそろそろ、行かないとなと思ってたから、余計胸は高鳴ってんだろう。
チッ、自制するしかないな。
「ちょ、クロ?」
オレの横に当たり前の様に横たわったから、驚いて声を掛けた。
「このベット、シングルじゃないから、二人で寝れる」
いやはやそう来るか。
確かに前の彼氏と別れたからってスグにシングルに買い換えるつもりも無かったし、予定もなかった...大きいと寝やすいし。
「寂しがりかよ」
と、笑ったらそうかもな...とか返事されて少し焦ったが、そもそもに意味が違う。
どうしてオレのこの恋愛脳はやること成すことに、意味を持たそうとするから厄介なんだよな。
「仕方ねぇから、一緒に寝てやるよ」
仕方なしに許可したのだと言う雰囲気出して、オレは溜息を付いた。
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