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第12話
なんか犯罪者な気分だ。
とりあえずのオレの性的願望は、隔離室に押し込んで鍵をする。
そんな精神問答に疲れてはーっと深い息を吐いてからクロの腕の中でゴソリと動いた。
「お前さ、スポーツなにしてんの?」
「...野球」
通りで身体全部に綺麗な筋肉付く訳だ。
「体作り、してんの?」
「足が、こんなだから、軽いストレッチなら」
少し身体を浮かせて話してるのが、クロの身体が動くと、直に伝わる振動に胸が高鳴ってしまう。
隔離の意味っ!!!
仕方なしにオレは話を続けた。
「そっか、綺麗な筋肉のつき方してるもんな、学生時代相当頑張ったんだろ」
そう言ったら、うん...とだけ返してオレを抱き締める手に力が篭った。
その抱擁をあったけぇなぁ...なんて思いながら目を閉じた。
「足...やって、暫く寮から離れた。野球しか取り柄無いし、今は出来ない。だからここに居る。」
随分と、野球に力入れてる会社なのだろうけど、野球しかやらない会社とかあんの?
ま、オレにはどうでもいい事だ。
確かに足をやったらやること無くなるよな。
「そっか、うん、わかったよ...但し!治るまでだからな!」
ありがとうとまた、抱き締められた。
この温もりを失うのが怖いと思う様になるなんて、この時のオレはは夢にも思わなかった。
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翌日、オレは下半身事情により夜の公園に寄り道する事にした。
結果から言えば今日の相手はハズレ。
下手と言うより挿《イ》れるだけの行為でしか無く、挿入途中の何とも中途半端で相手を拒絶した。
そして、その後痛みで動けなくなった。
「ローション位使えよな!唾液とか有り得ねぇから!」
先日診断結果が来て、無事感染していないのを確認してからは早く早くと楽しみにしてたのに最悪だ。
自分で出すのには、後ろも触らなければイけない所謂受けの染み付いた身体で、
玩具で我慢してるのも限界で、ふらりと立ち寄った場所でこう言うのがあると知った。
初めての人は凄くいい人で、検査なんかもその人が教えてくれたけど、その人とはもう、接点はない。
上手い人は、とことん上手いから、オレがドロドロになるまで溶かしてくれる。
毎回当たりって訳でもなかったけど...流石に今日は顔に絆された。
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