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第15話
毎回思うが、オレに一度立ってくれとか言わないでオレの上をわざと通って行く気がしてるのは気のせいか?
それにしても...尻痛てぇ。
うーっと、うつ伏せで尻を摩る。
「痛むのか?」
オレがもそもそ動いてたら、心配そうな声で聞かれた。
「ん、軟膏塗ったから、切れてんのは数日だ...もうアイツとはやらねぇけど」
マジで懲り懲りだ。
クロに似てるの選んだオレへの罰かもな。
「...彼氏?」
とんでもない質問きたが...。
「...あーうん、違うかな」
頼むそれ以上のツッコミはやめてくれ。
でも、若者の好奇心恐るべし。
「違うのに、エロいことすんのか?」
そう言って、するりとオレの身体を引き込む。また、抱き込まれた。
オレは抱き枕じゃねぇぞ!?
てかさ、オトコだもんソコは理解しようよ。
「...お前童貞?」
「童貞」
さいですか。
渋々ながらに答えるしかない。
「性欲の処理...だな。シてくれる彼氏いねぇし、手コキじゃ足りねぇから」
てか、こいつ体温高いよな。
あったけぇ。
「...足りねぇの?」
オレなんでこんなこと、コイツに教えてんだか...ヤバいな。
興味持たれたくないのに...興味持って欲しいなんて。
「そ、足りないの。オレは挿れられる専門だから、してくれる人を探して、処理して貰うの」
この手の話しは、良くするけどさ。
オレはこいつを気にしてんだよな。
「へぇ...好きでもない奴としても気持ちいいのか?」
ガキだけど。
「んーまぁ、そこそこに吹っ切れたら案外良いもんだな。だから、性病の検査して大丈夫なら、ヤリに行く。」
これは初めてのフリーの相手に言われた事で、する方もされる方もそう言うのは、紙一重だと聞いた。
相手も不特定であるなら、互いに気を配れと。
「性病って、毎回検査すんのか?」
...まぁ毎回ではないけど。
てかさ...嫌な予感しかしないんだが...
クロのがオレの尻に当たってんのはオレ的には嬉しいんだが、ちょっと芯持ってねぇか!?
「おいおい、質問攻めだな...大体AIDSを始めとする性病は3ヶ月に一回位だな。オレの場合溜まった時限定にしてるから...って、オレの性癖話してどーすんだよ。
お前はノーマルだろ?気にする事じゃねぇよ」
って言いながら、デコ叩いといた。
とりあえず、何に興奮材料見付けたのか知らんが、半勃ちヤメロ。
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