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第42話
マッサージしてもらえば勃ちはするけど、中に入った途端、うねる内壁に恐怖を覚えた。
それ以来、何度か行ったが...役には立たずにオレはセックスなしでも生きて行けるとさえ思ってた。
両親が...1度に居なくなるまではそれでも生きていられた。
けど、二人が事故で息絶えオレは後部座席で一命を取り留めた。
オレなんかが。
皆は、親の分まで長生きしろだとか勝手な事を言うけど、オレは...親が死ぬならオレが死んだ方がマシだと思った。
だからこんなに...生に執着しなくなったのかも知れない。
独りの部屋、独りの生活、慣れていくんだなと思ってた、そんな時に佐久間と仲良くなったんだ。
佐久間は、よく泊まりに来たし朝まで飲んだ日もあった。
そして埋まった寂しさを...オレは愛だと勘違いしたのかも知れない。
佐久間と言う人間を恋愛フィルターで見てしまったから、オレは失敗したのかも知れない。
だから、こんなだから弱ってる今クロに甘やかされれば恋愛と錯覚するかも知れない。
こんな思いはしたくない。
怖いんだよ。
いろんな矛盾が生じてオレの中ではクロに好意を寄せてるのにそれを認めてる癖に気付かないふり。
そんな事を繰り返せばクロだって嫌になってもおかしくない。
もう、佐久間みたいな想いは嫌なんだ。
気持ちは落ち着かなくて、いろんな事考えるのに行動が伴わなかったり言葉が違ったり、本当に何がしたいんだと怒られてもオレは何も反論出来ない。
とことん、クロに甘えて...呆れられるのもいいかも知れない。
1日病室にいたら、そんなことばかり考えるから、携帯でも弄ろうとしたら、検査に呼ばれた。
昨日の内にできる検査はしたらしいけど、それ以外のと...写真だ。
暴行の跡は、オレの体に綺麗に色を乗せていて、見るからに紫芋見たいな場所まである。
蹴られた腹は紫で、唇の横と頬はまだ新しい傷だから鬱血していた。
カメラの前で裸で写真を撮られ、それを警察が回収するんだと。
尻穴にも、体液が残っている可能性が有るからと病院の先生に指をぶっ刺されたらしいけど昨日の内に終わっててオレは知らない。
病院は嫌いだ。
俺の両親が死んだのも病院で知った。
俺も無傷じゃなかったから。
あーなんか気分が落ちて来た。
白い病室、一応レイプ被害者扱いで...個室だから寂しい。
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