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第61話

クロがゆるゆると腰振ってるのに、そのゆっくりさに、意識も持って行かれて身体の奥から何かが沸騰してしまいそうだった。 「んっ、は...りお、すげぇ、挿《い》れるって、こんなすげぇんだ...」 いや、童貞の感動は、このさいどうでもいいから!早く抜けっ! 大きさがあるからか、やたらオレの敏感な場所にゴリゴリ当たってんだよ! 「も、や、クロ...死んじゃう...」 「は?なんで?」 ...質問する前に腰っ!腰っ!止めてっ! 「んあ、も、や、辛い...」 ボロボロ涙は止まらないし、中はグチグチと音立てるし、クロは悦に浸って腰振ってるし。 「りお、辛いんだな?なら...」 「やめっ、ひゃあっ!」 オレ、奇声しか上げてねえ... こいつ、オレの『りおたん』握り締めて、刺激をっ! 「や、くろ、んんんっ、も、や」 「あ、りお可愛いっ...はっ、また、出そ...」 お前は、どんだけ出すんだよ!オレのりおたん離せ!も、限界なんだけど!!! 「りお...はっ...好き」 「んんっ、も、イくっ、や、クロッ、やぁあっ!!!!」 辺りが真っ白で、オレの身体はまだクロが揺さぶってるのは感じるのに、脈はとめどなく早くなるわ、痙攣は止まらないわ、涙は出るしで...あー多分、飛んだな。 クロが、小さく唸ってオレの中でゆっくりと萎んでいくのもわかるのに、オレの意識はあまりに曖昧で、クロが何か話しかけて来ても、答えることは出来なかった。 そしてそのまま...意識を手放してしまった。 童貞の癖に... 悔しいけど、どの男よりも、気持ち良かった...。 ──────── 目が覚めて...身体の痛みに悲鳴が上がる。 「うあっ...いでで...」 主に足腰だが、その他もありとあらゆる場所が筋肉痛だ。 あんな体勢でした事ねぇし! 「クロ?」 ベットの横は空で、部屋にもいないとなると、キッチンか風呂かトイレ。 とりあえず自分の服装が整ってるから、クロが着替えさせてくれたのだろう。 オレ、クロの...になったのか。 なんか、そんなつもり無かったのに...あんな告白聞いて、心が揺れて。 散々な1日だった...。 「クロ?」 風呂にしては水の音聞こえないし、キッチンは、気配すらない。 オレは慌てて、ベットから立ち上がったら、痛みと同時に腰と膝に...力が入らなくてストン!と、ベットの下に座り込んでしまった。

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