そして、私の松...って、夏樹はブレねぇな。 ｢オレはいつから夏樹のになったんだよ｣ チューハイ飲んで、チラリと見ればまだ悶えてた...大丈夫かよ。 ｢え！？ずっとだよ！ストーカーの如く！｣ うわ、腐女子って怖い... ｢こえーよ...有難いけどな｣ ｢あっ、あっ、有難い！？こんな性癖ありがたいの！？｣ 夏樹が、怖すぎる。 ｢オレの事気持ち悪いとか言わねぇし、ちょっとお前の性癖はウザイけど、良いんじゃね？｣ ウザイとは失敬な！と、言ってるけど根掘り葉掘り下の事情掘り下げられるオレの身にもなれよ。 ｢松は私の大事な種なの、お水やって育てないと！ それに相手があの鏑木よ！？ 見逃す手はない！｣ ｢ははっ、ブレなさ過ぎて好きだよ、そういうお前｣ ｢やーん、好きなんて！クロちゃんに言ってあげて！｣ 言いたくても、会えねえんだよ。 ｢なぁ、夏樹...クロ帰って来るかな？｣ 一応...クロの話ししてくれるって言ってたし、オレこんな相談誰にも出来ないし... ｢ん？あれだけ愛されてんのに不安？｣ ケロッと言いやがった！ オレの悶々に謝れ！そんな簡単じゃねぇの！ ｢オレ...まだ、好きだって言ってねぇもん｣ だから、他に気持ちが移るのなんて有るだろ？ ｢ぶふぉあっ！松デレた！クロに見せたいっ！｣ ...こいつに相談したのが間違いか！？ でも、少しでも話せると気持ちは軽い。 ｢デレてねぇよ！好きなんだから仕方ないだろ...｣ あーなんかすげー恥ずかしい...。 ｢セックスが？｣ そこなのか！？お前はそこしか興味無いのか！？ ｢ぶっ！クロがっ！｣ そう答えたら笑われた。恥ずかしいなぁ。 ｢わかってるわよ｣ ...遊ばれてる。 でも遊ばれてたとしてもオレは... ｢好きなんだ...｣ もうオレの本音は隠せないよ。 なんか、切なくなって溜息を一つ。 “うほっ！アンニュイな松頂きっ！” と、写真撮られたけど... ｢モデル料発生すんぞ？｣ ｢大丈夫！私だけのコレクションだからっ！｣ いやいやダメだろ。 夏樹にはほんと参ったよ。 ｢夏樹｣ ｢ん？｣ ｢いつも、さんきゅ。助かってるよ｣ そう伝えたら飛び退いた。 なんでだよ！？ ｢松がデレしかないっ！｣ まだ、ツンデレ話題引きずってたらしい...