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第18話

少しずついろんな回線がつながってきた。 そうだ、飲んでて急に眠くなって寝ちゃったんだ。あんまり急なことで全然記憶がないけど、記憶がないついでにホテルに担ぎ込まれたわけだ。 「そりゃぁ、悪かったな」 後輩じゃなくても、家の場所もわからなきゃ、ホテルに置いとくしかないもんな。 「今何時くらい?」 あと一杯って食い下がられた時点で11時だったはずだから、ホテルを探して担がれてきた時点で日付を越すか越さないかってあたりな気がする。 腕時計をチラッと見た彼は、穏やかな声で言う。 「今2時半てとこだな」 「うわ……」 想像してたよりも深い時間だった。 もう終電どころの話じゃない。タクシー代も考えたら泊まった方が得策か。 「じゃあ有難く泊まってくわ」 体もまだだるいし、もう一眠り……。 と、思ったところではたと気がついた。 なんでこいつまでここにいるんだ? 2時半? なんだか辻褄が合わない。 酔っ払いのお守りにしたって随分手厚すぎる。 「おい、あのさ」 急に意識がハッキリして、起き上がろうとして声を上げる。 途端、頭の上にあげた状態だった両手首が、固いものに当たってそれ以上動かなくなった。 「えっ」 視線を手首に向ける。灰色く銀色に光る金属が視界に入った。手首を動かしても、それが邪魔して動かない。 すぐに、拘束されていることに気がついた。 背中に、冷たい汗が一気に吹き出すのを感じる。

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