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第29話
ちゅぽんっというか、くぽんっというか、そんなような音がした。
ケツがすうすうする。穴が弛緩して、まったく口を窄んでいなくて、ぽっかりと開いていた。
もっと太い快感を待ってるように。
「すげぇな、こんななるのか」
彼は楽しそうだった。
「面白そうだな、挿れんの」
体を普通に横たえさせる。ケツがすうすうするのもそのままに。
彼は俺の腕を取り、そのまま手錠の片手を外した。
「刺青どんな模様か見たい。こんなに入れてる奴もいないし」
言いながら、俺の服を脱がせていく。上着もタンクトップも脱がされ、ついに全裸にされた。皮膚を覆う刺青が露わになる。
「へーえ、シャレたデザイン」
彫り物してる部分をくまなく眺められる。その間、腕はずっと拘束されていた。俺の方も、機敏に動けるような体力もない。諦めに近かったと思う。
彼はしばらく俺の体を黙って見つめたあと、軽く笑った。
「四つん這いになれ」
頭がボーッとしていて、すぐに動くことができない。手錠を外した腕を掴まれたまま、またほっぺたに平手打ちをかまされる。さっきと反対側。この野郎、両方引っ叩きやがって。
「早くしろ」
これ以上叩かれるのもいやで、ノロノロと四つん這いになる。四つん這いにさせることはあっても、自分がすることがあるとは思いもしなかった。
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