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第31話

「やだぁって、女じゃねぇんだから」 素知らぬ顔して笑ってる。 「あー、しっかしキツイな。全然違うわ」 多分根元まで入ってる。腹の中がパンパンだった。 操縦桿でも握るように、そのまま俺の下半身に触れてくる。痛みで少し萎えていた。 「女とも、こっちは全然やったことないんだよなー」 俺だってねぇよ。むしろ俺はやられるほうだけど。 ゆっくりと引き抜いて突き入れるのを繰り返す。ガツガツ来られるかと思って構えてたけどそうでもない。 その間、下半身はしっかり人質に取られていた。片手で掴まれて揉まれ、片手で腰を掴まれる。 腕は手錠に繋がれ、腰は侵され拘束され。全く逃げ場がない状態で、俺はひたすら耐えた。 声を出そうにも苦しくて、嗚咽みたいな小さい悲鳴みたいな声しか出ない。彼はそれを喘ぎ声と思っているらしい。 「随分可愛い声で鳴くんだな」 ははっと乾いた笑いを含ませる。 徐々に腰の動きが強くなってきた。潤滑剤なんかは俺の精液しかなかったから、滑りは良くない。 それでも機械的に腰を打ち付けてくる。 「っ、だんだん、キツイのも、よくなってきた」 荒っぽい息を、向かい合う竜の間あたりで受ける。背筋がゾッとした。 俺はこれっぽっちもよくない。さっさと終わることを祈り続けていた。 ただただ乱暴に擦られて痛いばかりだった。 (あのクソ童貞の方がよっぽど上手かった) この行為に別に快楽を求めてるわけじゃないけど。

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