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第74話
とはいえ、いつまでも素肌を触れ合わせるだけで満足するわけもない。
俺よりも彼の方がその点は顕著で、とにかく俺の体にキスを落としまくった。
胸や腹、腕、肩。覚えてたみたいで、脇には触れてこない。それが可笑しくてちょっと笑った。
「くすぐったいか?」
心配そうに訪ねてくる。
「大丈夫。気持ちいいよ」
不安を払拭しようと、俺からもキスする。両手で頬に触れ、唇を触れ合わせた。
「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。あんたに比べたらヒョロいけど、これでも強いつもりだし」
バカ後輩をベッドの上でなだめた時のような、少し甘やかしたい気持ちになる。
「あんたが優しくしてくれてるからホント大丈夫。全然怖くねぇから」
そのまま抱きつく。
彼はそのまま俺を抱きしめたまま、いきなり起き上がった。
「うおっ」
ベッドに向かい合って座った状態。ちょっと驚いて瞬きすると、舌を絡めたキスを見舞われた。
「んっ」
目を閉じてその感触に身を任せる。唾液の絡む音に更に興奮する。
合間に乳首に触れられて、体が跳ね上がった。
「あ、ちょっと……」
唇を離す。くすぐったくてゾクゾクする。彼の唇は、そのまま乳首に下がっていった。
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