74 / 97

第74話

とはいえ、いつまでも素肌を触れ合わせるだけで満足するわけもない。 俺よりも彼の方がその点は顕著で、とにかく俺の体にキスを落としまくった。 胸や腹、腕、肩。覚えてたみたいで、脇には触れてこない。それが可笑しくてちょっと笑った。 「くすぐったいか?」 心配そうに訪ねてくる。 「大丈夫。気持ちいいよ」 不安を払拭しようと、俺からもキスする。両手で頬に触れ、唇を触れ合わせた。 「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。あんたに比べたらヒョロいけど、これでも強いつもりだし」 バカ後輩をベッドの上でなだめた時のような、少し甘やかしたい気持ちになる。 「あんたが優しくしてくれてるからホント大丈夫。全然怖くねぇから」 そのまま抱きつく。 彼はそのまま俺を抱きしめたまま、いきなり起き上がった。 「うおっ」 ベッドに向かい合って座った状態。ちょっと驚いて瞬きすると、舌を絡めたキスを見舞われた。 「んっ」 目を閉じてその感触に身を任せる。唾液の絡む音に更に興奮する。 合間に乳首に触れられて、体が跳ね上がった。 「あ、ちょっと……」 唇を離す。くすぐったくてゾクゾクする。彼の唇は、そのまま乳首に下がっていった。

ともだちにシェアしよう!