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第75話

片方の乳首に吸い付き、片方の乳首を摘むように触れる。 掠める程度に触れられただけでも、かなり体に刺激を走らせる。 でもそうして触られるのが、本当に心地いい。 久しぶりのセックスだからってこともあるんだろうけど、それ以上にもうすでに満たされていて、いつも以上に興奮している。 「あぅっ、ん」 鼻から抜けるような息を吐きながら喘ぐ。すごい綺麗な裏声みたいな感じで、この声がカラオケで披露できたら相当歌上手いだろうにと思うほどだった。 背中を逸らして逃れようとするけど、唇は追いかけてくる。 太い腕が俺の腰を支えて、それ以上逃れられないように拘束する。 「やだっ、あ」 思いっきり日本語で喘いじゃうから、向こうには意味が通じない。少し日本語教えてやらないとな。 背を反らせるのも辛くなってきたから、ベッドに横たわってしまいたい。思った途端に彼は俺の体の拘束を解いた。自然とベッドに体を沈み込ませる。 乳首は両方とも痛いくらいに充血して、真っ赤になっていた。 「すげぇな、木の実みたいな色してるぜ」 随分可愛い例え方をする。 「何にも味しないけどな」 笑うと、お前の味がしたぞと言って笑い返された。恥ずかしげもなくよく言うよ。なんて思うけど、睦事の範囲内だしむしろ嬉しい。 再びベッドに組み伏せられると、彼の顔を見るだけで照れ臭くて視線を反らせた。 「なんだよ、誘ってるのか?」 真上から彼の声が降ってくる。

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