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第77話
しかしなんて言うか、ハニーだキュートだレディだって言われるのに慣れたな。
こいつしか言わない褒め言葉だけど、不思議と嫌な気はしないんだよなぁ。
「お前、ホントに好きなんだな~、俺のこと」
わざといたずらっぽく言うと、
「あぁ、もちろん。愛してるぞ」
カラッと爽やかな風に笑いながら返された。
内股を指でなぞるようにしながら撫でてきて、そのまま再び首筋を舌でなぞる。
「んっ、ふ」
背中を反らせる。AVみたいに腰を浮かせるほどに反らせて、快感をアピールした。
彼の指先は、膝裏から脚の付け根まで、もどかしいほど丁寧にくすぐり、なぞっていく。
ちゃんと俺のに触れてほしい。感じすぎて、まっすぐ上向いていて痛い。
彼は俺の手を取り、そのまま彼の股間へ導いていく。
一瞬、鉄の棒でも握ったみたいな熱さを感じて、ビクリと震えた。久しぶりに触れた彼の股間は、俺の記憶よりもさらに太く、ずっしりとした重量感があった。
「もうこんなになっちまった」
昔、凶器にすら思えたモノが、今はとてつもなく愛しい。この硬さが自分への恋慕故と思うと、俺自身も比例して硬度を増していく。
血液が隆々と巡っていくのを感じながら、彼の手にも俺のを握らせる。互いに互いの熱を感じながら、ゆっくり丁寧に撫でていく。
不思議なもので、俺の握るモノがこれから俺の中に入るのだと思うと、余計に愛しく恋しく感じた。
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