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第84話
「大体にして、この通りのデカさだろ、俺に合うサイズのゴムなんかねぇよ」
デカイのはわかるけど、それにしたって恥ずかしげもなくよく言うな。
「いや、あるだろ、少しくらいあるだろ」
「ないない。つけてもキツくて最後まで保たないんだ」
「嘘つけェ!」
デカイのは認めるけどそんな話聞いたことねぇし!
「はぁー、このままじゃ生じゃん…」
頭を抱える。また腹壊すじゃん。
俺の心の声が聞こえたのか、彼は俺を抱き寄せて、戯けた様子でじゃあ中には出さない、と言った。
「それならいいだろ? お前の腹の上に出すなら」
折衷案だけど、この場面で他に手もなさそうだし。
「ん、んー、まぁ、中じゃないなら」
なにより、早く入れて欲しいし。
気を取り直して、挿入をねだる。
「じゃあ、入れて?」
抱きつきながら囁く。そのままベッドへ押し倒された。
シーツに体を預けると、自ら脚を大きく開いて、彼の体を迎え入れる。
急に緊張してきた。
彼の影が俺の上に覆いかぶさると、気持ちの整理もおざなりなままに、受け入れる体勢を取った。
「ねぇ」
少し怖くなって、しがみつくように抱きつく。そんな俺の背中を、すくい上げるように抱きしめてくれる。
「大丈夫だ、優しくする」
手短に言って体を離した。俺の腰の下に枕をあてがって、体勢を整える。
ケツの穴に、彼の先端が触れた。
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