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第87話

「あんたのことが好きだ」 一度開いた口は止まらずに喋り続ける。 「もう強がるのはやめた。強がるのも嘘をつくのもやめた。俺、あんたのことが好きだ」 彼に愛の言葉をかけ続ける。 「oh my……」 「好きだ、本当に、俺を大切にしてくれてありがとう」 出会いこそアレだったけど、再会してこの数日、彼は本当に俺のことを愛してくれた。 俺も俺なりに、彼を受け入れることができた。 お互いに想い合えてるって感じが、むず痒くて嬉しい。 そっと唇を重ねてから、なんか一気にそんなことを言ってしまったのが申し訳なく思えて、なんとなく謝った。 「ごめんな、なんか急に」 「なぜ謝るんだ!こんなに嬉しいことはないぜ」 いつもに増して、彼は興奮している。 「ああ、俺は何て幸せ者なんだ…。愛しくて仕方ないハニーから愛を告白されるなんて。神様に感謝するしかない」 「大袈裟だって。俺だってたまには告白くらいするさ」 「今日は特別な日だ!」 言いながら抱きしめてくる。だから苦しいって言うのに。 「やめろっ!苦しいから!」 「今は加減できない、許してくれ!」 力一杯抱きしめられると、つい腹に力が入って、そのままケツの穴にも力が入る。 「おうっ」 彼にも伝わったらしい。動きが止まった。 「ほら、だから言っただろー」 子供をなだめるみたいな気持ちで言うと、自然と笑っちゃった。

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