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Ⅰ【荒城の月】 第8話

違う!! 違うぞ、アキヒト お前は大きな誤解をしている。 (俺はそんなものを見ていない!) お前が ……………… ……………… ……………… …………………………その~ (ひ、ひとりで自分を慰めている姿なんて) 「俺は知らん!」 「シコるの手伝ってくれてもいいのに」 ………………は? (手伝うって、どういう事だ?) 「俺、統帥の手でイきたい」 ………………俺の手? じぃっと、己が手を見つめた。 (それは、つまり) 俺の手が、アキヒトの猛々しい雄の昂りを握って、上下に(しご)いて、ヌメヌメドロドロの白濁の汁が出るまで、竿をこすって…… ………………って~。 (なにを想像してるんだ!俺は!) 大体、俺はアキヒトのそんなモノさえ見た事もないんだっ。 (俺が知っているのは、昔アキヒトが話してくれたからであって) 「口でシてくれたら、特別に濃厚なザーメン大放出しちゃいますよ?」 (なっ) ………………………………ソレは、口に咥えるものなのか? 咥えるためにソレがついているとは、到底考え難い。が、しかし。 アキヒトが言うのだから。 咥えたほうが良いのだろう。 (かなり恥ずかしい状況ではあるが) だが咥えただけで、すぐに…………しゃせい…………できるのか? (よく分からんな) それに射、せい……した後はどうすればいいのだろう。 (飲む?) ………不味(まず)そうだ。 では吐き出すか? それも人目を(はばか)るものがある。 (では、どうすればいい?) ……………… ……………… ……………… やはり飲むしかない。 飲んでやろう! これまでだって、どんな苦杯も飲んできたではないか。 それに比べたら! ……………………ざーめんなど美味しいものだ。 ありとあらゆる策略でα共を打ち負かしてきた、俺の頭脳が弾き出したのだ。 間違いない。 (これが正しい(かい)だ)

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