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Ⅲ【トリスタン】 第9話

「俺も聞きたいなぁ。どっちですか」 クスリと笑った吐息が耳朶を濡らした。 「俺の?」 それとも…… 「あいつの?」 ぎゅっと引き寄せられて、更に体が密着する。 「……アっ」 後ろに……固いのっ。 アキヒトの猛々しい雄が当たってる。 (俺でっ……興奮してるのか) 嬉しくて、張り詰めた前のソコがいやらしくドクドクする。 ビュクビュクして、下着を濡らす。 「ねぇ、どっちですか?」 カプリ 耳に噛みつかれた。 「……見なきゃ決められない?」 フウっと笑んだ口許。 「取り敢えず、触ってみますか?」 左手を取られて、導かれるまま握った。 ……アキヒトの肉棒、おっきい。 「ハゥん」 手が離せない。固く怒張した股間のソレ、俺の大好きなヤツだ。 「気持ちいいです♪好きなだけ触ってください。コレは統帥を愛している証ですから」 「俺を妬かせるなよ」 獰猛な唇が鎖骨に噛みついた。 「アハぅうンッ」 パイロットスーツの上から、胸の小さな実を押し潰される。 「メスの顔して……ナツキはやらしいな」 ゾクリ 身震いする艶かしい雄の眼に、口の中、唾液があふれてくる。 「キスして……ユキトぉ」 「我が儘だな、ナツキは」 唇を塞がれて、舌と舌を絡め合って。 左手でアキヒトの雄を触ってる。 ……フぅっ、気持ちいいよぅ。 「どちらの雄がいいですか?ちゃんと言ってください。教えてくれないと、酷いコトしますよ?」 唇が離れたと同時に噛まれた耳 穴を舌先がつついて、ひだも耳裏も、唾液で濡らして、アキヒトの舌がねっとり這い回る。 「ャうッ、酷くしてっ」 「ズルい」 いきり立った膨らみをこすられて、嬌声を上げた。 ァアぅゥ…… 「……どっちも」 ハァハァハアッ 「アキヒトのもユキトのも、両方欲しいっ」 窄まりがヒクヒクする。 ダメだ。 こんな恥ずかしい事、望んだら……… なのに。 イケナイ事、したい 雄が欲しくて 咥えたくて お腹がキュウっとする。 白いミルクが欲しいよぅ。 濃厚でトロトロの、熱くて雄の臭いのするヤツ、いっぱい。 ハアハァハァッ 欲しくて欲しくて、体が火照る。前の昂りも、後ろの蕾も、両方(うず)く。 理性が削ぎ取られていく。 (嫌だっ) ユキトも……… アキヒトも……… 二人とも大切だから 性の()け口なんかにしたくないのにッ。 「ユキ…ト」 すがる眼差しで、ユキトの手を握った。 「抑制剤を、俺…にっ………」 ………………飲ませてくれ。

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