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Ⅲ【トリスタン】 第12話
「統帥、少し腰を上げて頂けますか?」
《ローエングリン》のコックピット
操縦席のユキトの膝に、俺は座っている。アキヒトが俺に覆い被さって、誠心誠意のお願いを聞くけれど。
首を縦には振れない。
「我が儘言わないでください。脱がせられないでしょう」
「……恥ずかしい」
いざ、行為……となると、羞恥が勝って竦 んでしまう。
「俺が脱いだら、脱いでくれますか?」
「………………えっ」
パチリ
パチパチ
瞬きを繰り返す事しかできない。
……どういう事なのだ?
「統帥は自分だけ裸になるのが恥ずかしいんですよね。じゃあ、俺も脱げば恥ずかしくありませんよね?」
「そういう問題じゃない」
裸を見られる事がっ。
(……秘部を)
人目にさらすのが恥ずかしいのだ!
「じゃあ、脱ぎますよ。俺の体、隅々まで見てください」
「ちがっ!」
違うぞ、アキヒト!
お前は勘違いしている。
アキヒトが裸になったからといって、羞恥心がなくなる訳ではないんだ。
「ワっ」
腰が浮いた。
「引っかかりましたね、統帥♪」
どうして?
……考えるまでもない。
騙されたっ★
アキヒトの一挙手一投足に気をとられていたが余り、油断した。
俺の脚はアキヒトに抱えられてしまった。
脱ぐ……と言ったのは、アキヒトの罠
「もしかして期待してましたか?俺の裸」
「馬鹿な事を言うなッ!」
本気で怒鳴ったが、これすらもアキヒトの計画通りだ。
「ワァっ」
腰に手が伸びて。
「統帥のエッチ♪」
「なっなっ」
言葉が出てこない。
否定したいのに。しかしっ。
着衣がッ!
「俺よりも、エロい統帥の方が脱ぐの先ですよ」
下着ごとパイロットスーツが引き下ろされてしまった。
「……ぁ」
小さく悲鳴を上げて、前を隠そうとした手は後ろから……
「ユキトっ」
「ちゃんと見せて。可愛いから」
ユキトの手によって縛られてしまった。
「すげっ……」
ソレを目の当たりにしたアキヒトが一瞬、言葉を失った。
俺の……
下半身の中心で、反り返った熱塊……
「もしかして、もうイっちゃったんですか?」
首を振って否定する。
……けれど。
白濁の蜜で盛大に汚れた肉棒はベトベトで、下着まで先走りが染みてグショグショになっている。
はしたなくも、二人の雄の視線にさらされて、ピュクっと先端がミルクを漏らした。
「……じゃ、すげー溜まってるんだ?」
「そうじゃな…い……」
頭 を振るけれど。
声が震えてしまう。
脚の間の昂りがドクドク、小刻みに揺れて蜜を垂らすから……
否定にならない。
「ハゥっ」
上着のジッパーを下ろされて、両胸の実を人差し指の腹で潰された。
「やぁンっ、イイっ……もっとぉ」
喘ぎと嬌声がついて出た。
(理性が……なくなる)
Ωの発情期に飲まれていく。
腹の上で、首をもたげた熱棒が嬉しそうに踊ってる。
(腰、勝手に動いてっ)
「初めてのナツキの発情期なんだから……優しくする」
「アァアっ」
首筋に落ちた唇
陶酔の内に理性が堕ちていく。
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