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Ⅴ【マルク】第24話

ユキトのそばにいる、という事は、どうする事なんだ? ユキトの言う事をきく事? 違う。 なにも考えない事だ。 「触ってあげろよ。股間のムスコ。 白い涙があふれてるじゃないか。早く撫でてなだめてあげないと、可哀想だよ」 ピクリ 手が震えた。 俺は、自分で自分を…… ユキトの前で…… 「見ていてあげる。いやらしくて恥ずかしいナツキを俺の物にしてあげる」 声が鼓膜を犯す。 視線だけで感じている。 熱が膨らむのが止められない。 「激しく腰振って、うんと気持ちよくなりなよ。 ナツキは一生童貞なんだから、せめて今だけは男の子になる事を許してあげるよ」 視線に逆らえない…… 恐る恐る伸ばした指の先で、先端に触れると、ピュクッと昂りが期待に打ち震えた。 ダメだっ これ以上触ったら止められなくなる。 快感が欲しいっ。 でも……ユキトに見られて恥ずかしい。 「恥ずかしい事をすると、もっと気持ちよくなれるよ。ナツキは変態だから、俺が保証する」 変態なんかじゃない! 「今更だろ。もうさ、がまん汁垂らして腰をクネクネしてる事自体、変態だよ」 これはっ。 違うんだ。 ……動いちゃいけないって頭で考えてるのに。 勝手に腰が動いてしまって……自分じゃ、どうしようもなくて…… 「まぁ、ナツキがイキたくないっていうんなら仕方ないな」 ユキト。俺、自分で慰めなくていいのか。 でも、そうしたら。 膨張した熱は、どうしよう。 「戒めておかないとね」 ………………え。 「ナツキの腰が、もうクネクネしないように。ナツキを変態にするナツキの分身を罰してやるよ。 根元縛って、悪さしないように」 そんなのッ しちゃダメだ! 俺のアソコは悪くない。 「ねぇ?どちらが、いけない子なんだ。 ナツキをたぶらかす脚の間のコレ? それとも、淫らな妄想ばかりしているナツキの頭の中」 ハァハァハァハァ 息が上がる。 顔が紅潮する。 「今日だけで何回、勃ってるんだよ」 (ハァアっ) フゥっと息を吐きかけられて、ビュクンッ いきり立つソコが固くなった。 息がかかるくらい近くに、ユキトの顔がある……という事実が、羞恥の底に突き落とす。 恥ずかしい。 こんな場所を間近で見ないでくれ。 「いい臭いだな」 雄しべの臭い、嗅がないでっ 「いまシコれば、俺の顔にミルクをかけられるよ」 しないっ。 したくても、しないっ。 ハァハァハァハァ 「また大きくなったね。見られて悦んで、気持ちよさそうだな?」 気持ちよく…なんかッ…… ………………ドクドクがあふれて、苦しいよぅ。 「こんな事で気持ちよくなる、いけない肉棒は俺が戒めてあげるよ」 (………あっ) 止める俺の手を払いのけて、ユキトが縛ってしまった。 熱脈の、根元 リボンのような布が巻かれて、キュウッと熱を塞き止められた。 「(しつ)けてあげる」 (フハぅウ) 熱のこもった吐息が、縛られて脈動する怒張に降りかかる。 「ミルクを出したくないんなら、こうでもしないと、ナツキはすぐイキたがるから。……良かったね」 イヤっ! 解いてくれ、今すぐ この戒めを! 「俺は、ナツキの嫌がる事はしない。こんなにパンパンになってしまったコレの射精を止めるには、こうするしかないんだよ。分かってくれるよね」 解いて! 俺、もう我が儘言わないからっ。 ちゃんと、ひとりで…… ユキトの前でイクからぁ~ 「清らかなままでいようね」 無理ィ 腰のクネクネがやめられない。 頭をもたげるアレが熱を放出したくて、脚の間で主張している。 先走りでドロドロになった小さな亀頭が、膨らんでいる。 ユキトぉ、裏筋触ってぇ。 ソコ好きだから。 俺っ、縛られて興奮してるよ。 ………………苦しい。 ………………苦しいけれど。 ユキトの言うがままの俺になったら、お前の気持ちに少しは触れられるのか? 「…………ごめん」 不意にこぼれた消え入りそうな声に、俺の体はすがりついていた。 いま触れなければ、ユキトが遠くに行ってしまう。 心だけ、 俺の届かない場所に去ってしまう。 だから 俺は、ぎゅっと……… ユキトを抱きしめた。 せめて体を 体温だけでも重ねたら、 ユキトの心が、そばにいてくれるような気がして………

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