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Ⅴ【マルク】第41話
圧迫感がもの凄い。
慣れる事なんか一生待っても来ない。
違和感の塊だ。
お尻、熱い。
お尻が痛いよぅ。
俺がユキトを挿れたから、セックス……おしまい……じゃなかったのか?
ユキトが出てってくれない。
それどころか、ユキトがお尻の中で暴れてる。
アぅッ
ソコで動かないでっ。
「ソコだめぇーッ」
苦しいのに。………………なぜか。
その場所を刺激されると、股間の突起物が飛び跳ねてしまうんだっ。
「漏れるぅ~」
先走りの液で、前がグチャグチャになってる。
二つの垂れ下がった玉の中で体液が、早く早く!外出たい!……って上ってくる。
前の昂りを触られてもいないのに。
後ろの孔からゾワゾワ……今まで感じた事のない悪寒が快楽を引き連れて、雄しべを支配する。
……俺、男なのに。
雄じゃなくなってしまう~……
「ねぇ、ナツキ」
汗ばんだ髪を、大きな掌が撫でた。
「もっと動いていい?」
「……もっ、動いてるっ」
俺の中を雄が蹂躙している。
これ以上、どう動くっていうんだっ?
「俺、結構限界なんだけど」
玲瓏の中の濡れた漆黒の情動が、欲に染まった牙を突き立てる。
「ピストンしていい?」
………………ピストン?
なんだ、それ?
「するよ、ピストン」
訳も分からぬまま、頷く俺……
ズルリ
孔の中の剛直が引き抜かれる……
(あぁ、ピストンって雄しべを外に出す作業なんだ)
安心したのも束の間
「ハゥアァアアッ!!」
ユキトが戻ってきた。
外に出ると思われていた雄しべが入り口ギリギリで留まって、一気に奥へ突き立てられる。
「ヒゥアアァアーッ!」
またユキトが戻ってくる。
ユキトが出てってくれない。
入り口近くまで雄しべを引き抜くクセに、すぐに戻ってくる。
それも、もの凄い勢いで奥までググゥっと潜ってくる。
「ガン堀りしてやる。気持ちイイだろ」
「ハヒアァアーッ!」
雄の熱が一気に奥まで雪崩れ込む。
「イイ声♪もっと鳴けよ」
「フヒィィイーッ!」
太くて固い熱が孔を穿つ。
快感と紙一重の悪寒が孔を苛む。
「ハヒィィィイイッ!!」
ドドドッ!!
意識が真っ白になった。右脚がピクピク痙攣する。
熱が濁流となって下半身に押し寄せる。
「…………うそ」
お尻の中の雄が止まった。
ユキトの視線が、俺の一点に注がれている。
(なに?……俺、どうなったんだ?)
気だるい快感の中で、瞼を持ち上げる。
下半身が凄く気持ちいい。
雄の部分がとっても、イイ~
(…………うそ)
なんでっ?
お腹が白くなっている。
腹を汚した白濁を放ったのは、俺の………剛直だ。
まだ硬度を保つ雄しべがビュクンビュクンッ、断続的にミルクを吐き出している。
(俺…………イっちゃったのか)
前を触られてもいないのに。
後ろだけで………
「ピストン、まだ5回しかしてないのに……出ちゃったんだ……」
ビュクビュク、白いお汁を垂れ流している反り返った肉棒をユキトが凝視している。
ミルク……胸にまで飛んでいる。
「俺ッ………」
どうしようっ。
ユキトが呆れてしまった。
後ろで勃起して、放精までしてしまって。
男として、おかしいんだ。
(ユキトに嫌われるっ)
お汁、止めたい。
でも、断続的に続くミルクの放出が収まらない。
放精の快感と、ユキトに見られている快感で、雄が首をもたげて悦んでいる。
頭の中は焦っているのに、体が気持ちいい。
絶頂の解放感と快楽で、顔が緩みきっている。
(涎……)
口許から滴り落ちた唾液だけでも拭かないと。
けれども、腕が上がらない。
背徳の悦楽に、体が沈んでいる。
せめて、ユキトに謝らないと。
許してもらわなくては。
酸素を掴むように、口を動かした。
ユキト………ごめん………
そう伝えたかったのに
「アフゥんっ……」
唇から漏れたのは、悦楽に染まりきった吐息だった。
………俺、ユキトに嫌われてしまった。
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