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Ⅴ【マルク】第43話
「俺……変だから。お尻で気持ちよくなって…放精するなんて……気持ち悪い、よな?」
だから……
「俺なんか愛想つかされて、ユキトはもう俺と別れたいんだと思って」
「なんで、そうなるんだよっ!」
ガッと肩を鷲掴まれた。
「逆だろ、寧 ろ!男冥利 に尽きるだろ!」
「……そう…なのか?」
「そうだよ!」
真っ直ぐ俺を映すブラックダイヤの双眸が、俺を気遣って嘘をついているとは思えない。
「ピストン5回でイったのには、ちょっとビックリしたけど。すごく嬉しかったよ♪」
「嬉しい?」
俺、お尻でイった変な体なのに。
「あぁ、もうっ。なんで分からないんだよ。ナツキだって男だろ」
「……うん」
「雄のコレは、雌の性器を気持ちよくするために付いてるんだから、嬉しいだろう」
「ちょっと待て!」
ユキト。お前、いまなんつった?
「雌の性器ィ~」
『ナツキだって男だろ』って言ったよな?
「男に向かって、雌呼ばわりとはどういう事だ」
「なに言ってるの?ナツキのお尻は雌の性器だよ」
………………
………………
………………
「………………え」
「雄を咥えるナツキは男だけど、俺だけの可愛い雌なんだから」
「………………え、っと~」
これは、つまりユキトに想われていると解釈していいのか?
…………………………複雑だ♠
「言葉で言って伝わらないなら、体で伝える!」
「えっ、ユキトっ?!」
『気持ちは言葉にしないと伝わらない』って言ってたろ。
「アゥンぅ~」
うそだろっ!
お尻の中の圧迫が……きつくなってる。
まさか、ユキトッ
ソコ、まだ大きくなるのかッ!?
「うそっ」
もう十分、大きいのに。
これ以上成長したら、お尻が裂けてしまうよぅッ
「小さくしてっ」
「無茶言うなよ。ナツキで興奮してるから、もっと大きくなるよ。嬉しい?」
ブンブン
首を横に降る。
「大きくしちゃダメぇ~」
「太いの、大好きなクセに♪」
チュウっ
耳たぶを噛まれた。
「動くよ」
グニン
ユキトのアレが俺の中を引っ掻いて、背中がのけ反った。
穴が広がるぅ~
「キュウキュウ締めつけて……気持ちいい?」
締めつけてなんかないッ
ユキトがおっきいから~
俺の穴が、ユキトの形に広がってるだけだァ。
「ナツキの雌しべも復活してるよ」
「ヤっ!」
そんな筈ない。
信じて見下ろした下半身の突起物の姿に、裏切られた。
見事に変貌している……
(半勃ちだ……)
また後ろで興奮してしまった。
雄なんだから!
前は物理的刺激で勃起した事にしないとッ
下腹部の昂りに手を伸ばした。
(自慰しなくては)
手でアソコを弄 って、よくなった事にするしかない。
ユキトに自慰するの、見てもらおう。
お尻の穴で気持ちよくなったんじゃないんだから……
………………なのに。
「アゥッ」
両手はベッドに縫いつけられてしまう。
「触るなよ。皮は俺が剥いてやるから」
左手が、頭上で俺の両手の自由を奪う。
右手が、ピコンっ……と。
上を向いた昂りを弾いた。
「出ておいで、ナツキ」
ニュルン
先っぽの皮が剥かれて、小ぶりな出っ張りが顔を出した。
「触らせない」
グニュングニュン
「ハゥウ~」
グリンっ
腰を回して穴のひだを愛でる。
タプタプ
手持ちぶさたの右手が、垂れ下がった玉袋を弄 ぶ。
「ナツキのお尻は、雄を咥えて悦ぶ性器なんだから、後ろだけでイクんだよ」
「そん…なっ」
穴の中を暴れる熱脈が苛む。
「ひだが『気持ちいい』って言ってるね。すごく動いて、キュウキュウしてる」
「ちがっ」
「分からないの?知らずにやってるのなら、ナツキは天性の淫乱だ」
ちがうんだ。
ユキトの剛直から逃れようと、腰を振っているだけでっ。
……振ってたら、たまたま……
イイトコロに当たって、蜜が漏れてしまっただけだからァ~
「ねぇ……ナツキはゲイになったんだよ」
俺………………
(ゲイ………なのか………)
「ナツキは俺が好きだろ?」
「うん」
俺はユキトが好き
「俺もナツキが好き。俺は男だし、ナツキも男だ。
ナツキは俺と同じ、ゲイなんだよ」
(…………俺……ゲイなんだ…………)
「ゲイなんだから。気持ちいいって言ってる体の声聞いて、もっと雄穴の快楽に素直になっていいんだよ」
俺ッ、ほんとうは………
ユキトを咥えたトコロが熱くて、穴が蕩けてしまいそう。
血管の浮き出た竿も、カリの張った先端も。ユキトの猛々しい剛直が大好きなんだっ!
恥ずかしいけど、隠せない。
アソコがピュクンピュクン、先走りを垂らしている。
どうしよう……
雄の…淫棒が、好き……
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