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Ⅴ【マルク】第52話
両腕が背 に回る。
ユキトの肌が汗ばんでいる。
……欲情してるんだ。
逞しい腕が、俺を包んだ。
スプリングが軋 む。
押し倒されたベッド
少し前に抱き合った痕跡が生々しいシーツの上で、立て膝した脚を広げた。
ユキトが教えてくれた、セックスの格好……
大股開き
脚と脚の間に、ユキトの体躯が潜り込む。
ユキトが欲しい。
「早く」
アレを孔に突っ込んで
前の突起が半勃ちだ。
ユキトを迎える入り口がヒクついている。
蕾にあてがわれたユキトの雄、すごく固い。俺の大好きな形が出来上がってる。
「もう我慢できないの?」
恥ずかしくて、瞼をつぶって首を横に振った。
「うそつき」
からかう吐息が耳朶に落ちる。
チュッ
唇が耳たぶを甘噛みした。
「種付けしてあげるよ」
甘美な毒色の声音に、息が熱を覚える。
喉が焼けそう。
ハァハァハァ
酸素を求めるけれど、まるで入らない。
「早くぅ」
この乾きを埋められるのは、ユキトだけ……
ユキトの雄で、早く埋めて
寂しい俺の穴を………………
脚がユキトをホールドする。
ユキトの雄は俺のものだ。
子種、いっぱい欲しい。
穴をドロドロにして
白いのでグチュグチュの穴にして
「ナツキはどうして、俺を煽るの?」
俺は…………
「とっくにナツキのものなのに」
ユキトが首元に顔をうずめる。
鎖骨に唇が降りた………………
刹那
鳴り響くアラート
艦内に駆け巡る突然の警報音が、俺達を引き裂いた。
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