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Ⅵ【ファウスト】第18.5話 -4 (朝■■編)
《お前は旭、いつまで勃っていればいい? ~〔朝■■編④〕~ 》
ツンツン
指先で前の昂りを布越しにつつかれて、背筋がピクンッと揺れた。
「ナツキの朝勃ち、長くない?」
「え……」
「俺より先に起きたのに、まだ勃ってる」
ほんとだ。
俺の……上を向いたままだ。
「もしかして……欲情した?」
にま♪
満面笑みのユキト
すりすり♥
ギャー!
当たってるッ
ユキトの生の先っぽ、俺の内腿にぃ~ッ★
「やっぱり俺で興奮したんだ。嬉しいよ♪」
「ちがうっ」
「でも、動かぬ証拠がここにあるよ」
「こここ、これはーっ」
なぜだ、なぜ萎えない?俺の雄しべ!
朝勃ちはとっくにタイムアップの筈だ。
「俺もカチカチだよ♪」
「ソレと一緒にするなっ。お前のは朝勃ちだ!」
にまー♪♪♪
ユキト、どうした?
顔……だらしないぞ。
お前はいい体で、いい顔してるんだから引き締めろ。顔の筋トレしろ。
「俺と違うって事は、ナツキはそういう事だよね」
「は?」
ユキト、なにが言いたい。
「朝勃ちじゃなければ、アソコが膨らむ原因は『そういうコト』しかないよね」
にまにまー♪
しまったー!
俺は自ら……
「墓穴を掘ってしまったー!」
「俺も一緒に掘ってあげるよ」
ちがうッ
お前が掘ろうとしてるのは、墓穴じゃない。
ケツだろうがァーッ!
ユキトの魔の手に捕まったら最後
お尻、掘られちゃう~ッ
「……ナツキ」
「シャワー浴びてくるからっ」
タッタッタッ
甘く囁いたユキトの声は無視!
バスルームに直行だ。
熱いシャワーを浴びて、さっぱりして出てきた俺は……
「ユキト?」
寝ている。
やっぱり疲れてたんだな。呼びかけても起きる気配がない。
…………………………だけど~
どうして、いまだに下半身の突起物が「おはよう」してるんだ?
なぜソレをしまわない?
まさかっ
ユキト、お前は期待しているのか。
『正しい朝勃ちの起こし方(淫乱Ω ナツキver.)』をー!!
……ヌメっとしている。
ズボンから飛び出して「おはよう」しているユキト自身が濡れている。
……ユキトのお気遣いだ。
ローション塗ったな。挿入しやすいように~
テカテカじゃないか。
ユキトの分身……
お前は、そんなにも俺に起こしてほしいのか。
ベッドに横たえる体を跨いだ。
胸に手をつく。
筋肉質の鍛えられた胸板だ。
「……ユキト」
上半身を沈めて、耳元で囁いた。
そうして………
ユキトの頭の下
枕を抜き取った。
「一生寝てろーッ!」
枕を押しつける。
ユキトの顔は枕の下だ。
バタバタバタッ
俺の下で手をバタつかせて、ユキトがもがいている。
「……ンフヒっ…ンフヒっ」
俺の名前を呼んでるのか。
後生だ。辞世の句くらいは聞いてやろう。
「……ナツキっ、朝勃ちだよ」
まだ言うかァーッ
この口はァァァー!!
朝勃ちはタイムアップ
嘘つきな口は塞いでやる!
チュウっ♥
……………………俺の口で
「どうしよう……俺、ますますナツキが好きになっちゃった。
お前が可愛すぎるのがいけないんだからな」
「可愛くなんかない」
チュウ
「嘘をつく口は何度でも塞ぐぞ」
「嘘じゃないよ。でも、ナツキに口は塞がれたい」
「じゃあ塞がない」
「意地悪だな……もうっ」
大きな掌が髪を撫でて、ユキトからキスを求められる。
ユキトの唇に、唇を落とした。
俺はどうして、嘘つきな唇が好きなんだ?
ユキトのだから………仕方ないか。
「惚れた弱味だ」
「掘れた?……ヤっていい?」
「そうじゃないわっ!」
わざと聞き間違えただろッ
「嘘つきな唇は一生塞いでやる!」
「大歓迎だよ」
チュっ、チュっ、チュウゥ
口づけが深くなる。
ほんとにほんと、惚れた弱味だ。
ユキト、お前には責任を取ってもらうぞ。
俺の下で、いっぱい嘘をつけ。
嘘をつく度、嘘つきな唇奪ってやるから。
〔朝■■編 -おしまい-〕
(本編はまだまだつづくよ)
朝のベッドはキスの味♪
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