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Ⅵ【ファウスト】第28.5話 (おまけ+)
《おまけ+》
- The Sorrows of Young Silver Rebellion
*『若きシルバーリベリオンの悩み』* -
言わないとっ。
いま切り出さなければ、聞けなくなりそうで……
俺が聞かないと、ユキトからは教えてくれない気がする。
それとも、俺には言えない理由があるのだろうか……
もしかして!
(ユキトには、もう『番』がいるのかっ)
まさか。
……でも、初めて…じゃなかったよな。
……………………ユキトは、エッチ
経験者だ………
ゴム付けるのも慣れてたし。
俺をリードしてくれたし。
………上手かったもん。
……って★
俺っ、初心者だから!
経験皆無なんだけどっ。(←男として、どうかと思うが~)
初めてで気持ちよかった……って事は、ユキトが上手いんだ。
絶対、経験者だ!
ユキトには俺以外にエッチする人がいて、その人と『番』になっていて……
実は俺の方が、愛人なのか?
それとも俺、セフレ!?
ブンブンッ
首を振る。
ユキトに限って、まさか………ね?
………………
………………
………………
モヤモヤする~
そもそも『番』って何人つくれるんだろう?
Ωは一人のαとしか結ばれないけど。
αは複数のΩと『番』関係を結べるのだろうか。
……そうなると、ハーレムだよな。
そうか!
その手があったぞ!
………やはり俺は、シルバーリベリオン
策略の申し子だよ………
盲点だ。
フフ……
ユキト、隠そうとしても無駄だよ。
俺の緻密で精巧な策略をもってすれば、お前の心など無防備な赤子も同然。
お前の本心をさらけ出してもらうぞ。
光栄に思え!
余多 のαを屈服させてきた誇り高きシルバーリベリオンの智謀で、お前の深層を暴いてやるよ。
『番』の事、直接聞き辛いなら……
『ハーレムつくりたい?』……って聞けばいい!
この策ならば……
うまくすれば俺も、ユキトのハーレムの一員になれる!
フハハハハー
………………
………………
………………
本当に俺、そんなんでいいのだろうか。
………………
………………
………………
ハーレムだと、ユキトを誘惑して奪い合ったりするんだよな……たぶん。
俺、可愛くおねだりできるかなぁ?
ずっと放置プレイだったら、どうしよう~
クッ、こんな事ならば。
アキヒトに頼んで精進を積めば良かった!
いわゆる……その~………名器だ。
雄を受け入れる男の名器を精製すれば、ユキトだって俺を放っておかないだろう。
今からでも遅くない!
名器になろう。
……ハルオミさんに頼もうかな。
……あの大きさを最初から挿れるのは不安だ。
ユキトでお尻を痛くしてしまった俺だから、またお尻を痛めてしまう。
すると、この方法しかない。
道具を使おう。
世の中には、お尻の孔をよくする道具が存在すると聞いている。
それを使って、自らの手で名器をつくる!
これはオナニィではない!!
立派なオス名器を精製するため、避けては通れぬ訓練なんだ。
俺は名器になりたい。
上手いユキトに見合う名器になるんだ!
……名器になれば、悩みも解決する。
完璧じゃないか。
喜べ!ユキト
俺が、ハーレムの頂点に君臨してやる。
「器の差だよ……」
「やっぱり?俺もそう思う」
そうか!
Ω解放軍 統帥 シルバーリベリオンの目に狂いはない。
お前は名器好きだったんだな。
「どうせ挿れるのなら、よい器がいいもんな」
……俺、まだ自分の挿れた事ないけど。
………………童貞…だから。
「そうだよ、最初に暖めると全然ちがうんだ」
暖める?
孔を?
どうやってェェェーッ???
……カイロ、入らないよ。
それとも名器になると、カイロさえも入ってしまうのかっ!?
「一手間が大事なんだよ」
「う、うん……」
「一手間かける事で、甘味と匂いが濃くなるからね」
臭いもォォォ~~
……ユキト……言いにくいが、アレのにほひって臭くない?
濃い臭い……ユキトのでも、ちょっと嫌だな。
甘いなんてあるものか!
「苦くてエグいぞっ」
「それは、出しすぎだね」
えっ………
「ミルク……だよな?」
「なるほど。ミルクを足して薄めるのもいいかもね」
………??
ミルクにミルク?
二発目?
余計濃くならないか。
「アッサムがいいよ」
「………………えっ」
「スパイシーなウバもミルクティー向きかな」
もしかして、紅茶の話★
「ナツキも紅茶、好きだったんだ。今度、部屋で淹れてあげる」
挿れる、じゃなくって……
淹れる……
「ティーバッグでも俺、上手く淹れられるんだよ」
上手く……
ユキトは、なんでも『いれる』のが上手いんだな。
「お菓子はなに食べよっか。スコーン?クッキー?パウンドケーキがいい?」
「………………うまい棒」
「 ………………………………」
「 ………………………………」
「………………コーンポタージュ味でいいかな?」
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