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Ⅵ【ファウスト】第34話
「剣 を再び、その手に……」
足下に跪く。
「俺は、あなたの騎士。あなたの剣」
右手を恭しく取って、手の甲に口づける。
揺れた栗色の髪
双玉に宿る琥珀の光が刹那に射貫く。
鼓動は捕らえられた。
キスを落とされた手が熱い。
血脈がざわめく。
懐かしくて、あたたかい……声
「銀の叛逆者 の騎士・テンカワ アキヒト。
剣となって、主君 をお迎えに参りました」
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