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Ⅵ【ファウスト】第35.5話 (おまけ+) 後編

《おまけ+》 - You must not wear this. 〔君 はきたまふことなかれ〕後編 - 脱ぐべきか 脱がざるべきか…… それが問題だ! ……否。 脱ぐ以外に道はない。 脱がなければ、俺はアキヒトに押し倒される。 こうしている間にも、アキヒトはフェロモンを吸入してるんだ。 嗚呼(アァ)。こんな事になるのなら、ハルオミさんのパンツを借りれば良かった! ………まさか、ハルオミさんもビキニパンツ……じゃないよな? 兄弟だけに否定できない。 ハルオミさんの勝負パンツが、ビキニパンツだったりなんかしたら……あの大きさだッ! 股間の盛り上がりが凶悪過ぎるッ まともに見られない~ 俺はあなたの良心を信じます、ハルオミさんっ。 ボクサーパンツ ボクサーパンツ ボクサーパンツ ハルオミさんは俺と同じ、ボクサーパンツ。夫婦は似るって言うしな! 大丈夫だ、きっと…… こうしている間にも、アキヒトはフェロモンを吸い込んでいる。 時間の余裕はない。 脱ぐぞ! ユキトもはいているパンツだ。 こんなパンツ、恥ずかしくない! ちょっと布地が小さくて、ピッチピチで(←ユキトの場合に限る) お尻が紐なだけだ。 ないより、マシだ。 「……統帥、もしかして」 不意に、いぶかしげな声が(ひるが)った。 いけないッ アキヒトに気づかれた。 「お漏らししちゃったんですか?」 「………………へ?」 「乳首だけでイっちゃったんですね。それで脱ぐのを躊躇(ためら)って~」 なななッ なに言ってるんだァァーッ! 乳首だけでイクものか。 気持ちよくても、俺は男だ。 アソコの刺激なしで、お汁は出ない! ……後ろの刺激で暴発してしまった事はあるが~ とにかくだっ。 「種まみれパンツじゃないわーッ!」 「……統帥、種なしでしょ」 「~~~」 ………………冷静に突っ込むなよ♠ 俺はΩで孕ませられないから、種なしミルクだけど~ 論点は、そこじゃない。 「とにかく、よく見ろ!お前の目で!」 勢いで……脱いでしまった。 けれども、これで俺のお漏らし容疑は晴れたぞ。 「あ、ノーパン♪」 ちがーう! 紐っ 紐あるだろっ お尻に食い込んでしまってるけど、ちゃんと見ろ。 ………ん? あれ? お尻に紐の感覚がない。 なぜだ? 「アアァァァーッ」 勢い余って、パンツごとズボンを下ろしてしまったー!! 下半身がプラプラしている…… 突起物が剥き出しだ…… 否。 辛うじて、露出は食い止めたぞ。 俺のアレは皮被りだ。 剥き出しではない! よしっ、ギリギリセーフだ。 もう少しで露出狂になるところを、包皮に救われた。 露出してないから、露出狂とは呼べないからな? 皮が俺の誇りを守ってくれたんだ。 皮被りで良かった…… 皮よ、ありがとう。 ズボンと一緒に、足首までずり落ちたパンツを引き上げた。 俺の愚息を小さなパンツの中に収める。 「統帥、はみ出てますよ」 「えっ、どこ?」 ムスコはしっかりパンツの中だぞ。 なにが出てるというんだ? 「毛」 「ぇ」 股の間から、黒い陰毛が~~♠ 仕方ないだろうっ まさか、こんなのはくなんて思ってもみなかったから。 アンダーヘアの処理できなかったんだー! 「後で剃ってあげますねっ」 アキヒト……嬉しそうなのは、どうしてだ? 「統帥なら、もう1サイズ……2サイズかな。小さいのがいいですよ」 おいっ、俺がビキニパンツはいてるのに違和感ないのか? 「見栄張っちゃダメです♪」 「~~~」 アレが小さいって言いたいのかーッ💢 取り消せ! 最後の『♪』だけでも取り消せ! 「やっぱり、お漏らししてるし~」 「ちがっ」 パープルの小さな布地に、くっきりついた跡は違うんだッ 「先走りでっ」 「先走りだって、立派なお漏らしです」 そこだけ濃い紫になってしまった布を、つんつん指が突っつく。 やめてぇ~ 薄い布の向こうは性器だからぁ~っ 「これ、お漏らしですよね?統帥?」 「お漏らししてないィ~」 「まだ、そんな事いうんですか。……じゃあ、お漏らしだってはっきり分かるくらい、大きな染みにしなくちゃいけませんね」 クニクニ アキヒトの指が、小さな染みをなぞってソレの形に行き来する。 「統帥のスケベ。可愛いイチモツのやらしい形が丸見えですよ」 そんなのっ、これをはかせたユキトに言え! 俺はスケベじゃない。俺のアソコはやらしくても、可愛くないーッ! 「ここが亀頭。統帥のはカリがあんまり張ってないから……竿になって、根元のこれは玉でしょ」 「ハゥウぁ~」 目尻に涙が滲んだ。 いちいち口で言うな。 玉コリコリするなぁ~ 聴覚の刺激が、触覚の快感を増幅させるから、言わないでぇー。 「大きな染みを作りたいだけなのに。このまんまじゃ、統帥の雌しべ、飛び出しちゃうかもしれませんね?」 「雌しべ…じゃないっ。俺のは、雄…しべ」 「いま否定するのは、そこじゃないでしょ」 微妙な強弱をつけて、アキヒトの手がドクドク脈打つ昂りをなぞる。 「統帥はほんとうに、お漏らししてないんですね?」 「フアァ~」 「それとも、もっといっぱい出さないと、お漏らしって言わないのかなぁ」 出るっ アキヒトにミルクを絞り出されてしまうっ 「統帥のお股、大惨事になっても知りませんからね?」 「………お漏らししましたぁ。俺っ、乳首だけで感じてっ。ねばねばの、お漏らししましたぁ~」 涙混じりに訴えた目は、欲に濡れた琥珀の双瞳に絡め取られた。 「やっと言えた。がんばりましたね、統帥♪」 パクリ 「アゥアアーっ!」 「ご褒美です。……やっぱりガスマスク付けなくて良かった」 それは、お前自身へのご褒美だろうーッ! ドスケベ! ド変態! ドS エロエロ騎士がァァーッ!! 剥き出しの尻肉を揉まれて、前の熱脈を小さなビキニパンツごと、アキヒトに咥えられてるぅ~ 出ちゃうッ パンツの中身が膨らむぅー。 透明なネバネバお汁が止まらない~。 「アハアぁアー!!」 アキヒト お前に一つ、教えてやろう。 お前が俺ごと食べているパンツはな…… ユキトの勝負パンツなんだ。 お前の大嫌いなユキトのパンツを、お前は咥えてるんだよ。 俺にも情がある。 毛深い人は情が深いって言うだろ。 はみ毛してる俺は、情が深いんだ。 今は言わないよ…… しかし。 行為が終わったら、絶対言うからな。 アキヒト お前は、ユキトのビキニパンツにキスしたんだよ………って!!

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