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Ⅶ【今世神君】第14話

『ナツキ。《ファウスト》で自爆テロのジェネラルを出来うる限り駆逐してほしい。 テロの火をマルクに落とすな。できるかい?』 「あぁ」 大鷲が羽ばたいた。 乱気流をまとった磁場嵐が軌道を曲げる。 完全防御空域 発動 「これはハルオミさんの分身だ。できない訳ないだろ」 『そうだね。君が握るのは、私自身だ。 私が君を守っている。心配要らないよ。 ………戦って、生きてくれ』 「了解」 大鷲が駈け上る。 「マルクを守る!」 約束したんだ。 α共に。 俺が生かしてやるって。 反故にはできない。 俺は生きている。 マルクにお前達も生きている。 ………「ありがとう」って あいつらが言ったんだ。 傷ついた《タンホイザー》の中で。俺の代わりに散ったαの仲間が。 あいつらの、あの言葉に恥じない自分でいたいから…… 戦うよ。 《ファウスト》の鉤爪(カギヅメ)がジェネラル装甲を突き破った。 これは、俺達の戦いだ。 ツッ 無線が光る。 『マルク全《タンホイザー》、左舷に集結せよ。 高波を撃ち破る。ミサイル全弾、高波に向けて射出。マルク巨砲(おおづつ)と共に発射する。 構え!』 ツッ 『砲撃隊、巨砲エネルギーチャージ率 確認』 『巨砲エネルギー充填速度Fine チャージ62%』 『70%で発射する』 『65%……67…68…69…70%』 『Achtung Feuer(アハトゥング フォイヤー〈撃てェェーッ〉)!!』

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