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「いいんですか? そんなことで」
「んあ? だったらする? 俺、男とやったことねぇから勃つかわからんけど。でもお前美人だもんな。勃つかな?」
「そうじゃなくてっ」
頬を染めてむきになる日向は、さっき見せた陰鬱さが払拭されて年相応だ。可愛いじゃないか。
「仕込みを七時から始めっから、六時半に起こしてな。んでメシ食うからな。よろしくー」
そして日向はちゃんと六時半に逸也を起こし、寝ぼけ頭で台所にいけば出来立ての朝食が用意されていた。しかも「商売的に和食が多い生活だろうから」と洋風のブレックファースト。ミネストローネとか数年ぶりだ。美味かった。と、逸也の機嫌はいい。
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