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「日向っ、勢いよく飲みすぎだ! お前まだ子供のくせに」 「俺、ちゃんと成人してますし、少なくともイチさんよりは酒に強いと思いますけど」 「わはは、酒に弱いのもうバレてんのかイチは」  巧の笑い声にあかねママも乗っかってくる。 「そうなのよねぇ。こんな完璧に整った見た目なのにコップ一杯で酔っぱらっちゃうんだから、もうギャップ萌えよぉ」  ひとしきり逸也をいじって笑ったあと、カウンターの客を見送った若いホステスがするりと日向と逸也の間に座った。 「はじめまして、ヒナちゃん。アヤカです。よろしくね」  にっこりと笑った顔を縁取る綺麗な巻き髪が、華奢な肩から豊満な胸元へと優雅に垂れている。夜の照明でもメイクがしっかり映えているのは、盛っていることを差し引いても地の顔立ちがしっかりしているからだ。要するに美人だということ。ちょっと苦手なタイプだな、と日向は思った。 「イッちゃんのところに住み込みなんですって? アホでガサツでイビキがうるさいから大変でしょう?」 「なんなんだ、この店はー。金払って飲んでるのに貶められるってどういうことー? アヤカてめぇ覚えてろよっ」

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