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「日向さぁ、今日は休みなんだし、いつも通り起きなくたっていいんだぞ。朝メシも……お粥は旨くて感激してるけど、気遣いしてくれなくて大丈夫だから。ゆっくりしろや」
もくもくと箸を動かす日向はチラッと目をあげて口を尖らせた。
「習慣で起きちゃっただけですから。メシも、ついでみたいなもんです」
「そうなの? じゃあついでにおかわり」
黙っておたまを取る横顔を盗み見ながら「ついでってメシじゃねぇだろ」とニヤけてしまう。トロトロに砕けた米粒は、長時間かけて炊いたからで。吹きこぼれないようじっと火のそばで鍋の番をする日向を思うと、夕べのように抱き締めたくなる。
いやいやいや。
煩悩を払うようにお粥をかきこみ、結局小鍋いっぱいを食べ尽くして呆れた顔をされたけど。
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