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「それじゃちょっと行ってきます」  昼食をすませ、あくびを噛み殺しながら一服している逸也に声をかけて、日向は上着を羽織ると振り向いた。今日はヤオイダが三倍デーで、そろそろポイント達成だったなぁなんて考えながら自転車の鍵を手に取れば、逸也がまた心配そうな目を向けている。 「なに?」 「うん、ポイントカード持ったか?」 「抜かりないですよ。今日辺りポイント達成かもしれないし。じゃ、いってきます」 「そか。あ、買い物メモ持った?」 「大丈夫ですってば」 「あー、うん。あの、寄り道すんなよ」 「子供じゃないし」  相変わらず過保護な様子にあきれながら玄関へ向かおうとすると、「子供じゃねぇから心配なんだよ」とぼそりとした呟きが聞こえてきた。 「は?」  逸也はガリガリと頭の後ろをかきながら、怒ったような拗ねたような顔をしている。なんだ? 「ヤオイダの新しいバイトの子さぁ、お前の顔見てポーっとしてたし」 「はぁ?」

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