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第4話 機械音

白羽が事故で植物人間になってから今日で5年が経とうとしていた。 僕はあのときの幼さが消え、身長は伸び、声も低くなった。 精神科でお世話になってる先生の薦めで僕は白羽と一緒にやってたバレーボールを部活でする事にした。 技術も身に付けた僕は部活の推薦で高校を決めた。 先生は 少しでも君の頑張りを白羽君にみせてあげたらどうかい? と言ってくれてそのままの流れでやってるが、それから僕が嘔吐をする頻度は大分少なくなったと思う。 でも、僕は自分の行動が過去から逃れようと、楽になろうとしてる気がしてどうしても赦せない。 結局それが行動になって、僕は事故以来、毎日白羽が寝てる病室に行っていた。 端から視たら白羽に言い訳してる様にしか視えないかもしれない。 でもそこに白羽がいるだけで僕は安心できた。 ー高校2年の5月5日ー その日も僕は部活終わりで病院に向かう。 「白羽!会いに来たよ。」 ピッ…ピッ…ピッ…ピッ…。 返事をするのは心電図を測る機械音と白羽の人工的な呼吸音だけ。 あの日から今日でちょうど5年経つが白羽は点滴からの栄養を摂るだけのため身長はあの日からあまり伸びず160㎝越えたぐらいだろう。 僕とは20㎝近く差があった。 「白羽。今日はね、こどもの日だから学校は休みで1日部活してたんだ。 白羽がみせてくれたバレーボール。 あと少しで3年生引退なんだけど僕今はエースなんだよ。 今日もいっぱい決めてきた。いつか彼氏の腕の魅せ所として白羽にみせたいな。 ねぇ、今日は何の日か覚えてる? 今日は僕のせいで白羽が事故してちょうど5年。 このまま目を覚まさなかったらこの日が白羽の命日になっちゃうのかな。 それは嫌だな。 そうなった時は僕もついていくから。」 「絶対に…。」 ピピピッ!ピピピッ! 急に忙しなく鳴る音。いつもと違う心電図の音に僕はびっくりして急いでナースコールを押した。 その後白羽は手術室まで連れていかれた。 僕は看護師さんに今日はもう帰るように 言われた。 明日も学校は休み。部活も休みだから1日フリー。 次の日の朝、僕は急いで病院に向かった。

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