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「宗ちゃん、構って」
「構ってって、何したいんだよ」
「別に、何したいとかは無いけど」
仕事をしてた宗ちゃんに話しかける。
近づいて宗ちゃんの膝の上に向かい合わさで座ったら抱きしめられて、背中をポンポンと撫でられる。
「暇なら寝てろ」
「嫌や」
「したいこと、ないんだろ?」
「ある。宗ちゃんと話する」
宗ちゃんの肩に頬をつけて目を閉じる。宗ちゃんの香水の匂いがいい匂いで安心する。
そういえば、今着てる宗ちゃんの服からも同じ匂いがした。
「この香水、何?」
「さあな」
「え、なんで教えてくれへんの?特注品とか?」
「そんなことわざわざしねえよ」
耳をガジガジ噛まれる。
それが嫌じゃないから、不思議。
「お前も甘い匂いする」
「嘘ぉ。俺、シャンプーもボディーソープも服も、全部宗ちゃんと一緒やで」
「何だろうな、お前の匂い好きだよ」
「匂いだけ?」
「…うるさい」
今度はキスをされて、舌を絡め合う。
前みたいに苦しくなるようなんとちゃうくて、ちゃんと俺の息継ぎするタイミングとか、優しくしてくれるあたり、変わったなぁと思う。そういう事に気付けるようになった俺もやけど。
「宗ちゃん…?ちゃんと言葉にしやんとわからへんで」
「…匂い、だけじゃない」
「うん。ほんなら、何が好きなん?」
「…お前」
顔を少し赤くして俺の肩に額を置いた宗ちゃんは可愛くて可愛くて仕方ない。
「俺も宗ちゃん大好きやで」
宗ちゃんの髪を撫でて、素直に気持ちを告げると「知ってる」と照れ臭そうな返事が返ってきた。
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