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土曜日と日曜日と月曜日のお話6
「アルバムづくりが趣味って、あんまり聞かないですね」
「そう?俺写真撮るの好きだけど。あ、アルバム見る?」
単純に興味が湧き遼介に見たいですとお願いする。鼓が写真を撮ると、なぜか毎回ピンボケしてしまい綺麗な写真が撮れないため、遼介の腕前を拝みたいというのもある。
持ってこられた3~4冊のアルバムは、分厚くとても重そうに見える。それを遼介は軽々と抱えていた。
「どうぞ」
ごと、と鈍い音を立ててテーブルにアルバムが置かれる。失礼します、と頭を下げペラリとページが捲られた。
「...」
風景写真である。それは、海だったり、どこかのビルの屋上からの景色だったり、車から撮られて少しぶれたものだったり―。ただ、一つだけどの写真にも共通点がある。
(夕焼け、ばっかりだ)
どれもを見ても、必ず赤い色が見え、それは全て夕焼けを示すものだった。
(...きれい)
同じ写真のはずだが、所変われば品変わるというように、1つとして同じ情景はない。
「一眼レフで撮ってるんだ」
「すごい、ですね...」
夕焼けが多すぎて引いた時のすごいなのか、普通に綺麗で出たすごいなのか。
どちらの意味で汲み取ったのかは分からないが、遼介はそうでしょ?と鼓の顔を覗き込んだ。
ぱらぱらと捲られるページ全てに夕焼けの写真が貼り付けられている。最後のページまで行き、そのアルバムは夕焼けの写真で終わった。
次のアルバムが手に取られ、ぱら、と最初のページが開く。
(今度は雪......)
その写真は降っている雪だったり、積もっている雪だったり。
雪のアルバムが終われば、次は花のアルバム。それが終われば、海のアルバム。
置いてあったアルバムを見終えると、鼓はちらりと遼介を見た。
「...」
「..................もっと見る?」
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