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閑話 配達員さん。2
次の日からは、俺の好きな飲み物も置かれるようになった。それも、飽きないように毎日違う物が置かれている。
ここまで俺のことを把握してる人って珍しいよなぁと、どこか他人事のように考えていた。
そうして、1ヶ月が経った頃。食べ物類は終わったのか、今度は物系が置かれるようになった。
「......シャーペン?」
そう言えば、この間無くなったのだった。理由は考えずとも、クラスの馬鹿たちなのだけれども...。
「ありがたい、かな」
どうして知ってるとか、考えなかった。というより、たまたま無くした時と置かれた時期が被っただけだと、思ってたから。
シャーペンに続き、ボールペン(黒や赤、青、消せるタイプ...etc.)、マジックペン、消しゴム、シャー芯。文房具のオンパレード。
いつの間にか、元あったペンはほぼなくなり、新しいペンが殆どになっていた。それのどれもこれもが、高いやつだったから少し申し訳ない気がしていた。
文房具の次は洗面用具。その次は調理器具だったり、食器だったり、また食べ物になったり...。貢がれてる?と気づくまでそう時間はかからなかった。
そしてある日突然、それらは置かれなくなる。
どうしたんだろう...もしかして、飽きられたのかな...?とかちょっと寂しく思って。
そして―プレゼントが再び持ってこられることはなくなってしまった。
忘れかけていた時に生徒会室で先輩に出会った。
すとーかーは嫌がらせの付き纏いだと思ってたから、先輩の言うすとーかーの定義を聞いて驚いたことを覚えている。
じゃあ、もしかしたらあのプレゼントは先輩が置いてて、先生に扮して中学校に紛れ込むくらいだから、配達員は先輩だったりするのかな。
......なんてね?
その話を聞くのは、また別の日のこと。
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