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月曜の婚約発表会5 遼介視点 

それでも最初はやっぱり警戒した。なぜなら俺も鼓の嫌う権力者、なのだから。 でも鼓は意外にも俺を嫌悪することはなかった、さらにはストーカー行為や告白、余すところなく受け入れてくれた。そして自由に行動できる今……いらないものを少しづつ、少しづつ消していく予定だ。 俺的に一番に消し去りたい鷲野が未だに生きている理由、それは理事長にそれだけはやめてくれと泣きつかれたからだ。 俺は一刻も早く鼓の前から消えてほしかったんだけど、息子の今後の行動しだいだ、と一言添えて様子を見ることにした。…俺も大概甘い。あんなものいらないと俺は思うが、親とは良く分からない。 愛してる、なんてこれはそんな生易しい感情ではない。これは、なんだろうか…無理に言葉を付けるとすれば、"狂愛"だろう。 こんな俺を、鼓は許してくれるのだろうか。こんな狂った考えで、人を消すことを厭わない「悪魔」みたいな俺を。ああ、でも…もう手放すことなどできやしない。ストーカーも容認してくれたのだ、きっと俺の狂った部分も…仕方ない、そう言って許してくれるに違いない。 「こ、これでいいですか?」 ここは、講堂の舞台。鼓は靴も靴下も脱いで大人しく足を差し出している。 牽制のために「婚約発表会」とか巫山戯(ふざけ)てして開いてみたけど、案外名案だったかもしれない。 差し出された足を、「舐めたい」なんて引かれそうなことを思いながら、片足をそっと上に持ち上げた。 白い、すね毛の「す」の字も無い綺麗な太腿。整った爪に程よい形の足。 ―頬ずりしたい。 はっとし、その考えを振り払う。いけないいけない、今すべきことは違うことなんだ。 「何するんですか?」 ちょっと怯えながらもじっとこちらを見てくる。その目、大好き。俺にも物怖じない真っ直ぐとした目、青い綺麗な目。 「鼓、愛してるよ」 「...は、い」 「鼓が望むなら、何でもしてあげる」 怯えるつーくんも大好き。 「俺はつーくんの奴隷でもいいよ。いたぶっても構わない。つーくんの願いが、俺にとっての願いだ」 そして、足の甲にキスをした。 足の甲のキス―意味は、隷属。 [出会い編]敬具

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