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死活問題 2

鼓の探索結果、結論から言うと。 (エロ本の代わりに俺の写真。AVの代わりに俺の動画。ゴミ箱はロック付き) なんとまぁ抜かりないことか。 「ゴミ箱が気になります」 「見ないで...頼むから」 部屋の隅で意気消沈している遼介。まるで学校に行っている間に母親に部屋を勝手に掃除されエロ本がバレてしまった高校生のような落ち込み度である。 「.........気にしてないですよ」 「へ」 ぱっと顔が上げられる。 「なんでこんなことしたんですか?」 「...つ、つーくんが大好きだから。枕に印刷したのだってつーくんと一緒にいたかったからだし、写真だって動画だってつーくんのことをずっと目にとどめておきたいからだよ」 「ですよね。先輩は俺が大好きだからこんなことする......嬉しいですよ、俺。そんなに好きでいてくれるなんて」 「つーくん...!」 そっと鼓が微笑むと、目を潤ませ遼介は抱きついた。 感覚がズレていることに、もう誰もなにも思わないのではないだろうか。 2人は多分、これが普通なのだ。 「と、いう訳で別々に寝ましょうね」 「上げて落とす方式辛い...!」 * 翌朝鼓が起きると、既視感を覚えた。 (...目の前に、青色の服......) 「先輩...なんでいるんですか」 「ん...つーくん?おはよう、まだ4時だからね、6時にはここを出るよ」 (違う、そうじゃない) 「な ん で こ こ で 寝 て る ん で す か!」 「...すぅ」 「寝ないで下さい!」 寝たふりをする遼介を、鼓は容赦なくベッドから落とした。 さして痛くないだろうに、痛がりながら起き上がる。 「部屋の鍵、つけた意味無いでしょ。せっかく先輩の夜這い防止のために付けたのに...」 「夜這いってエロい響k―ぐぁっ」 遼介の言葉は鼓が枕を投げつけたことによって遮られ、代わりにカエルが潰れたような声が漏れた。 「せーんぱい、そろそろ起きよっか」 「ハイ」 笑み(狂気)に促され遼介はリビングの方へ歩いていった。

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