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対抗抵抗大会 3

「ここからは一日が長かったためダイジェストでお送りすることにしよう」 「詩帆、誰に向かって喋ってるんだ?」 「いろんな人」 鼓が机に細工したことから始まる鼓vsクラス。 最初こそ驚きで固まっていたクラスメイトたちだったが我に返ったように、詩帆と隆盛が自教室に行った瞬間から様々な嫌がらせを講じてきた。 まずは鞄。ノートや教科書をボロボロにしようとしたのだが、鞄には鍵がつけられていた。それも、南京錠である。 もちろん、開くはずもなく失敗。 それを諦めロッカーを見れば、鍵はかかっておらず、早速開けてみると防犯ブザーのような音が響き渡ったのだ。 先生が来て、失敗。 今度は弁当を盗もうと思ったのだが。遼介がいないのであればいいか、と鼓が料理を放棄し作っていないため盗めなかった。さらには、お金は肌身離さず持っているため盗ることが出来ない。 失敗。 再度机の中に虫を入れようと試みるが、常に座っているため投入不可。 失敗。 それでもどうにかこうにかしないと...とヤキになったクラスメイトは昼時を狙うが虫がうまく集まらず、ゴミも匂いが...という意見もあり中止。 失敗。 よって、この日一日の嫌がらせは全て失敗に終わったのだった。

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