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対抗抵抗大会 4

嫌がらせ(失敗)は続いた。次の日も、その次の日も。 クラスメイトは嫌がらせに癖も工夫もなく同じような仕掛け、さすがに毎回同じようなことをする馬鹿(クラスメイト)に鼓も嫌気がさし始めていた。 増えたといえば、扉の上部に黒板消しが差し込まれ開けると落ちてくる。というのと、足の引っ掛けて転ばそうというのだけである。 それ以外は依然変わらずだ。 あと、もう1つ。遼介からのメールが5分に一回届くようになった。 ―くっそ、全然だめじゃん ―なんだよあいつ ―隙がないから仕掛ける暇もねぇよ... 馬鹿たちが鼓をじっと睨みつけていた。 (困って、もっと困って。その分俺の幸福度も上がる。それに明後日には先輩帰ってくるし。あとすこしの我慢!) その視線に、にやけないように顔を繕いながら鼓は授業を受けていた。その姿を先生はニコニコしながら見ていた。 勉強せずとも上に上がれるお陰か、授業に集中する生徒は少なく、殆どが寝るか、喋るかをしている。 そんな中授業をきっちり聞く鼓は先生からは好かれているのだった。 もちろん、贔屓されるのは金持ちの生徒だが。 真面目な人ほど損をするとはまさにこの事だ。 「〜〜なので......」 今日は木曜日である。木曜日の、3時限目。クラスメイトたちは鼓に手を出せないまま時が過ぎたのであった。 鷲野は参加する気がないのか、後で逃げれるようにするためなのか、月曜から学校に来ていない。 鼓が一番気にしていたのはそこだ。正直に言うと、鼓は鷲野が大嫌いである。それも結構、いやかなり。会いたくないと常々思っているし、存在消えろと真っ黒な腹の中で何度思ったことか。 鼓がそれだけ鷲野を嫌う理由。それは、鼓の入学式後にあった。

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