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夢ノ内高校体育祭 開催 14

クリスマス編書こうと思いましたが、超短くなりました。すみません ***** ネコ耳、しっぽ、肉球手袋を装着し、鼓が戻る頃には他の走者たちも着替え終わっていた。 (うわぁ…悲惨すぎる) 絶望の淵に立たされたような表情の者もいれば、平然とナース服を着こなしている者もいる。 鼓もソロリとその場に入り込めば、おぉぉ!と喜色の声が飛ぶ。舐め回すような視線に鼓は落ち着かなさそうに身を竦めた。 と、同時にスピーカーから謎の音が発せられた。 <カシャシャシャシャシャシャ...> これは、カメラの連写音か? 「...」 パッと鼓が振り返れば、生徒会用観覧席に一眼レフを構え連写する遼介が居た。そこにあるマイクにスイッチが入ったままで、音が丸聞こえである。 (...先輩、それはアウトです。色々アウトです。其の写真のうち何枚現像するつもりですか?!) こっちを凝視する姿に気づき、遼介は笑顔で手を振った。鼓は引き攣った顔をしながら手を振り返した。 遼介たちのチームに勝ってもらうために、鼓は絶対に負けなければいけない。よって、この試合。 鼓にやる気はない。 「位置について...よーい……ドン!」 地獄絵図な障害物競走が始まった。ヒラヒラスカートに気を取られ、選手は転倒を繰り返す。 順番待ちをしていた鼓は、3年の走者の中でとある1人を見つけ吹き出し咳き込んでしまった。 (し、柴先輩?!) そう、隆盛だ。隆盛も障害物競走に出ているのだ。 格好は驚きの軍服。それも白。 鼓は自分のクジに気を取られていて気づけなかったが、クジ引きを引く時隆盛もいたのだ。 毎年一つだけ大当たりが入っており、今年はそれを隆盛が引いたようである。 「に、似合ってる...」 軍服姿で走る隆盛。身長が大きく、ピシリと伸びた背筋にスラリと長い足。鼓ですらぼぅ...と見蕩れてしまっていた。 その頃、観覧席で下へ降りようとする遼介を、古木が必死に宥め透かしていたことは。 誰も知らない。

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